授業で先生や友だちの話を聞いているのに、何をメモすればよいか分からない。

発表で自分の番が近づくと、「何から話そう」と頭が真っ白になる。

中学1年の国語では、文章を読むだけでなく、相手の話から大事なことをつかみ、自分の考えを分かりやすく伝える場面も増えていきます。

でも、最初から全部をきれいにメモしたり、長く上手に話したりする必要はありません。

聞くときは「誰が・何について・一番伝えたいこと」をつかむ。
話すときは「結論→理由→具体例」の3文にする。

まずは、この2つだけで十分です。

この記事では、要点メモの作り方、30秒スピーチの組み立て方、身近な人と練習する方法を、中学1年生向けに分かりやすく整理します。

中学国語で何を学ぶのか、全体の流れから知りたい人は、中学1年の国語は何を習う?|詩・聞く・話すから始まる学びの地図も読んでみてください。

目次
  1. この記事で分かること
  2. まず結論|聞くときは「3つ」、話すときは「3文」で十分
  3. 先に確認|聞く・話すで出てくる言葉ミニ辞書
  4. 聞くのが苦手な人へ|全部を書かず、「3箱メモ」を作ろう
  5. 話すのが苦手な人へ|30秒スピーチは「結論→理由→具体例」で作ろう
  6. 話す題材が思いつかないときは|見た・聞いた・気になったことから1つ選ぼう
  7. 健太と恵子で練習してみよう|授業で分かったことを30秒で説明する
  8. 身近な人と練習しよう|結論・理由・具体例は伝わった?
  9. 発表で緊張したら|最初から上手に話さなくていい
  10. 今日できる最小行動|授業で分かったことを30秒だけ説明してみよう
  11. まとめ|聞くことと話すことは、つながっている
  12. 次に読む
  13. 参考文献・出典

この記事で分かること

  • 話を聞くときに、全部を書かず要点をつかむ方法
  • 「結論→理由→具体例」で30秒スピーチを作る方法
  • 題材が思いつかないときの選び方
  • 家の人や友だちと、聞く・話すを一緒に練習する方法
  • 授業で分かったことを、自分の言葉で説明する練習

まず結論|聞くときは「3つ」、話すときは「3文」で十分

中1国語の聞く・話すで、聞く・メモする・話す・確かめる流れを示した図
「聞くこと」と「話すこと」は、別々の力に見えるかもしれません。

でも、実はつながっています。

相手の話を聞くときは、話の中から大事なところを選びます。
自分が話すときは、大事なところを相手に伝わる順番に並べます。

するとき まず考えること
話を聞くとき 誰が、何について、一番伝えたいことは何か
自分が話すとき 結論、理由、具体例

聞くときに大切なのは、話を一言ずつ書き写すことではありません。

話すときに大切なのは、難しい言葉をたくさん使うことではありません。

まずは、大事なことを一つ選び、短く伝える。
ここから始めてみましょう。

最初に覚えるのは、2つだけです。

  • 聞くとき:誰が・何について・一番伝えたいこと
  • 話すとき:結論→理由→具体例

メモの記号、3語カード、質問の言葉は、困ったときに使う助けです。最初から全部できなくて大丈夫です。

先に確認|聞く・話すで出てくる言葉ミニ辞書

この記事では、いくつか国語の言葉が出てきます。

最初は、次の意味だけ分かれば大丈夫です。

言葉 かんたんな意味
要点 話の中で、特に大事なところ
話題 今、何について話しているか
結論 一番伝えたいこと・自分の考え
理由 そう考えたわけ
具体例 実際にあったことや、分かりやすくするための例
メモ 聞きながら残す短い言葉

特に大切なのは、次の3つです。

結論=一番伝えたいこと
理由=なぜそう思うか
具体例=たとえば、どんなことか

聞くのが苦手な人へ|全部を書かず、「3箱メモ」を作ろう

中1国語の聞く場面で、誰が・何について・一番伝えたいことの3箱メモを示した図
話を聞いているとき、ノートに全部を書こうとしていませんか。

でも、先生や友だちの話を一言ずつ書こうとすると、書いている間に次の話が進んでしまいます。

そんなときは、ノートの端に小さく3つの箱を作ってみましょう。

  • 誰が話しているか
  • 何について話しているか
  • 一番伝えたいことは何か

聞く前に、ノートの端へ3つだけ書こう

メモする箱 書くこと
誰が 話した人・立場 図書委員
何について 話題 図書室の本
一番伝えたいこと 結論・お願い 返す日を守ってほしい

メモは、きれいな文章でなくて大丈夫です。

たとえば、

図書委員/本を返す日/期限を守る

くらいでも、あとで見直せば思い出せます。

メモが追いつかないときは、記号も使っていい

聞くメモは、短いほど使いやすくなります。

次のような記号を使うと、書く時間を少し減らせます。

記号 意味
一番大事
だから・その結果
たとえば
分からなかった・あとで聞きたい
驚いた・大事だと思った

最初から全部の記号を使う必要はありません。

まずは、「◎」を一つ書くだけでも十分です。

聞いたあとに、一文で言い直してみよう

話を聞き終わったら、次の形で一文にしてみましょう。

「○○さんは、△△について、□□が大事だと伝えていた。」

たとえば、

「図書委員さんは、図書室の本について、返す日を守ることが大事だと伝えていた。」

と整理できます。

一文にできると、「一番伝えたかったこと」をつかめたか確認しやすくなります。

分からないことが残ったら、質問を一つ返してみよう

話を聞くことは、黙って終わることだけではありません。

気になったことや分からないことがあれば、次のような質問を一つ返してみましょう。

  • 「それは、どうしてですか?」
  • 「もう少し詳しく教えてください。」
  • 「たとえば、どんなときですか?」

質問は、相手を困らせるためにするものではありません。

話をちゃんと聞いたからこそ、もう少し知りたい。
その気持ちを伝える方法です。

話すのが苦手な人へ|30秒スピーチは「結論→理由→具体例」で作ろう

中1国語の30秒スピーチで、結論・理由・具体例の順番を示した図
発表で止まりやすい人は、話す内容がないのではなく、話す順番が決まっていないことがあります。

そんなときは、次の3文だけを作ってみましょう。

  1. 結論:私は、____だと思います。
  2. 理由:なぜなら、____だからです。
  3. 具体例:たとえば、____ということがあります。

これだけで、話の形ができます。

最初から長く話そうとしなくて大丈夫です。

30秒スピーチは、だいたい3文。
ゆっくり話しても、十分に伝えられます。

30秒スピーチの穴埋めシート

結論 私は、____だと思います。
理由 なぜなら、____だからです。
具体例 たとえば、____ということがあります。

具体例は、すごい体験でなくて大丈夫です。

学校、家、部活、友だちとの会話など、自分に近い場面を一つ入れてみましょう。

原稿を読んで止まりやすい人は、「3語カード」にしてみよう

原稿を最初から最後まで書くと、読むことに集中しすぎて、顔が下を向いたままになりやすいことがあります。

そこで、話す前に3つの短い言葉だけをカードや付せんに書いてみましょう。

結論 理由 具体例
結論を先に言う 聞く人が分かる 好きな給食の話

止まってしまっても、3語カードを見れば、次に何を話せばよいか戻れます。

丸暗記するより、話の順番を思い出せることを目標にしましょう。

話す題材が思いつかないときは|見た・聞いた・気になったことから1つ選ぼう

中1国語の30秒スピーチで使える題材例をまとめた図
「何を話せばいいか分からない」ときは、特別な出来事を探さなくて大丈夫です。

次の中から、一つだけ選んでみましょう。

  • 今日の授業で分かったことを、家の人や友だちに説明する
  • 今日、学校で少し気になったこと
  • 最近見たテレビ番組や動画で印象に残ったこと
  • 天気、動物、科学、スポーツなどの話題
  • 好きな本、食べ物、ゲーム、スポーツ
  • 最近がんばったこと、困ったこと
  • 「こうなったらいいな」と思うこと

授業で分かったことを、30秒で説明してみよう

特におすすめなのは、今日の授業で分かったことを、誰かに30秒で説明する練習です。

授業で聞いたことを、自分の言葉で並べ直すことになるからです。

たとえば、国語で「結論を先に言うと分かりやすい」と学んだなら、こんなふうに話せます。

「今日の国語で、話すときは最初に結論を言うと分かりやすいと学びました。聞く人が何についての話か、すぐに分かるからです。たとえば、好きな給食の話なら『私はカレーが好きです』と最初に言うと、話が聞きやすくなります。」

授業の内容を完璧に教え直せなくても大丈夫です。

今日分かったことを一つ選び、自分の言葉で説明できれば十分です。

テレビやニュースを題材にするときの考え方

テレビやニュースを題材にするときも、内容を全部説明する必要はありません。

次の3つを考えてみましょう。

  1. 何を見た・聞いた?
  2. どこが気になった?
  3. 自分はどう思った?

最初の練習では、天気、動物、科学、スポーツ、地域の話題など、安心して話しやすい題材がおすすめです。

健太と恵子で練習してみよう|授業で分かったことを30秒で説明する

健太が30秒スピーチを話し、恵子が結論・理由・具体例を聞き取っている中1国語の練習場面
ここでは、健太が「今日の国語で分かったこと」を題材にして、恵子と練習してみます。

健太は話す役、恵子は聞く役です。

健太は、3つの言葉だけをメモしました

結論 理由 具体例
結論を先に言う 何の話か分かる 好きな給食

健太の30秒スピーチ

「私は、話すときは最初に結論を言ったほうが分かりやすいと思います。なぜなら、聞く人が何についての話か、すぐに分かるからです。たとえば、好きな給食について話すときに、『私はカレーが好きです』と最初に言うと、聞く人も話の内容をつかみやすいです。」

恵子は、聞き取れたことを返しました

恵子は、健太の話を聞いて、こう返しました。

「健太が一番伝えたかったのは、話すときは最初に結論を言うと分かりやすい、ということだね。好きな給食の例があったから、どんな話かイメージできたよ。」

健太は、自分が一番伝えたかったことが届いたと分かりました。

確かめること 恵子が聞き取ったこと
結論 最初に結論を言うと分かりやすい
理由 聞く人が何の話かすぐに分かるから
具体例 好きな給食の話で、最初に「カレーが好き」と言う

次は、恵子が話す役、健太が聞く役に交代します。

話す人と聞く人を交代すると、話す練習要点を聞き取る練習を両方できます。

身近な人と練習しよう|結論・理由・具体例は伝わった?

身近な人に30秒スピーチを聞いてもらい、結論・理由・具体例が伝わったか確認するシート
家の人、きょうだい、友だちと練習できるときは、聞く人に「上手だったか」を採点してもらう必要はありません。

大切なのは、何が伝わったかを返してもらうことです。

練習の流れ

  1. 話す人が、30秒だけ話す
  2. 聞く人が、一番伝わったことを返す
  3. 結論・理由・具体例のどこが分かったか確かめる
  4. 次に直すところを、一つだけ決める

聞く人が確かめる3つのこと

確かめること 聞く人の見方 話す人が直すポイント
結論 最初に、一番伝えたいことが分かったか 最初の一文を短くする
理由 なぜそう思うのか分かったか 理由を一つに絞る
具体例 実際の場面を思い浮かべられたか 自分に近い体験を一つ入れる

聞く人が返せる言葉

  • 「一番伝えたかったのは、○○なんだね。」
  • 「理由の○○のところが分かりやすかったよ。」
  • 「○○という例があったから、イメージできたよ。」
  • 「次は、○○を一つ足すと、もっと伝わりそうだね。」

最初から、全部を直す必要はありません。

今日は結論だけ。
次は理由。
その次に具体例。

というように、一つずつ練習していきましょう。

家の人は、まず「伝わったこと」を返そう

家の人が聞くときは、最初から「もっと大きな声で」「もっと上手に」と直すよりも、まずは伝わったことを返してみましょう。

「○○が一番伝えたかったことなんだね」と返してもらえると、話した人は安心して次の練習へ進みやすくなります。

発表で緊張したら|最初から上手に話さなくていい

人前で話すとき、緊張するのは自然なことです。

最初の目標は、声の大きさや姿勢を完璧にすることではありません。

まずは、次の3つができれば十分です。

  • 一番伝えたいことを最初に言えた
  • 理由を一つ言えた
  • 相手に伝わったか確かめられた

途中で止まってしまったときは、最初から言い直さなくても大丈夫です。

「次に、理由を話します。」
「たとえば、こんなことがあります。」

と、次の言葉を言えば、話を続けやすくなります。

今日できる最小行動|授業で分かったことを30秒だけ説明してみよう

中1国語の聞く・話すで、授業で分かったことを30秒だけ説明する最小行動シート
今日は、授業で分かったことを一つだけ選んでみましょう。

順番 やること
1 今日の授業で「少し分かった」と思うことを一つ選ぶ
2 結論・理由・具体例を、短い言葉でメモする
3 一人なら録音、家の人や友だちがいるなら30秒話す
4 「一番伝わったことは何だった?」と聞いてみる

一人で練習するときは、スマホやタブレットに録音して、自分で聞き返しても大丈夫です。

誰かと練習できるときは、聞く人に「一番伝わったこと」を一言だけ返してもらいましょう。

30秒話せたら、それで今日の練習は成功です。

まとめ|聞くことと話すことは、つながっている

聞くときは、話の全部を覚えようとしなくて大丈夫です。

誰が、何について、一番伝えたいことは何か。
まずは、この3つをつかんでみましょう。

話すときは、長く立派な内容を作らなくて大丈夫です。

結論→理由→具体例。
この3文で、相手に伝わる話を作れます。

そして、誰かに聞いてもらい、「何が伝わったか」を返してもらうと、聞く力と話す力を一緒に練習できます。

最初は、授業で分かったことを一つ、30秒で説明するだけで十分です。

もこあい先生より:「今日の“なんで?”を大切にしよう。正解より、考えた道のりが宝もの。」

次に読む

参考文献・出典

  • 文部科学省『中学校学習指導要領(平成29年告示)』
  • 文部科学省『中学校学習指導要領(平成29年告示)解説 国語編』

この記事では、上記の内容を参考にしながら、中学1年生が授業や日常の会話で取り組みやすいように、「3箱メモ」「結論→理由→具体例」「30秒スピーチ」の形に整理しています。