中1国語の「聞く・話す」が苦手な人へ|要点メモと30秒スピーチの作り方
授業で先生や友だちの話を聞いているのに、何をメモすればよいか分からない。
発表で自分の番が近づくと、「何から話そう」と頭が真っ白になる。
中学1年の国語では、文章を読むだけでなく、相手の話から大事なことをつかみ、自分の考えを分かりやすく伝える場面も増えていきます。
でも、最初から全部をきれいにメモしたり、長く上手に話したりする必要はありません。
聞くときは「誰が・何について・一番伝えたいこと」をつかむ。
話すときは「結論→理由→具体例」の3文にする。
まずは、この2つだけで十分です。
この記事では、要点メモの作り方、30秒スピーチの組み立て方、身近な人と練習する方法を、中学1年生向けに分かりやすく整理します。
中学国語で何を学ぶのか、全体の流れから知りたい人は、中学1年の国語は何を習う?|詩・聞く・話すから始まる学びの地図も読んでみてください。
- この記事で分かること
- まず結論|聞くときは「3つ」、話すときは「3文」で十分
- 先に確認|聞く・話すで出てくる言葉ミニ辞書
- 聞くのが苦手な人へ|全部を書かず、「3箱メモ」を作ろう
- 話すのが苦手な人へ|30秒スピーチは「結論→理由→具体例」で作ろう
- 話す題材が思いつかないときは|見た・聞いた・気になったことから1つ選ぼう
- 健太と恵子で練習してみよう|授業で分かったことを30秒で説明する
- 身近な人と練習しよう|結論・理由・具体例は伝わった?
- 発表で緊張したら|最初から上手に話さなくていい
- 今日できる最小行動|授業で分かったことを30秒だけ説明してみよう
- まとめ|聞くことと話すことは、つながっている
- 次に読む
- 参考文献・出典
この記事で分かること
- 話を聞くときに、全部を書かず要点をつかむ方法
- 「結論→理由→具体例」で30秒スピーチを作る方法
- 題材が思いつかないときの選び方
- 家の人や友だちと、聞く・話すを一緒に練習する方法
- 授業で分かったことを、自分の言葉で説明する練習
まず結論|聞くときは「3つ」、話すときは「3文」で十分

「聞くこと」と「話すこと」は、別々の力に見えるかもしれません。
でも、実はつながっています。
相手の話を聞くときは、話の中から大事なところを選びます。
自分が話すときは、大事なところを相手に伝わる順番に並べます。
| するとき | まず考えること |
|---|---|
| 話を聞くとき | 誰が、何について、一番伝えたいことは何か |
| 自分が話すとき | 結論、理由、具体例 |
聞くときに大切なのは、話を一言ずつ書き写すことではありません。
話すときに大切なのは、難しい言葉をたくさん使うことではありません。
まずは、大事なことを一つ選び、短く伝える。
ここから始めてみましょう。
最初に覚えるのは、2つだけです。
- 聞くとき:誰が・何について・一番伝えたいこと
- 話すとき:結論→理由→具体例
メモの記号、3語カード、質問の言葉は、困ったときに使う助けです。最初から全部できなくて大丈夫です。
先に確認|聞く・話すで出てくる言葉ミニ辞書
この記事では、いくつか国語の言葉が出てきます。
最初は、次の意味だけ分かれば大丈夫です。
| 言葉 | かんたんな意味 |
|---|---|
| 要点 | 話の中で、特に大事なところ |
| 話題 | 今、何について話しているか |
| 結論 | 一番伝えたいこと・自分の考え |
| 理由 | そう考えたわけ |
| 具体例 | 実際にあったことや、分かりやすくするための例 |
| メモ | 聞きながら残す短い言葉 |
特に大切なのは、次の3つです。
結論=一番伝えたいこと
理由=なぜそう思うか
具体例=たとえば、どんなことか
聞くのが苦手な人へ|全部を書かず、「3箱メモ」を作ろう
でも、先生や友だちの話を一言ずつ書こうとすると、書いている間に次の話が進んでしまいます。
そんなときは、ノートの端に小さく3つの箱を作ってみましょう。
- 誰が話しているか
- 何について話しているか
- 一番伝えたいことは何か
聞く前に、ノートの端へ3つだけ書こう
| メモする箱 | 書くこと | 例 |
|---|---|---|
| 誰が | 話した人・立場 | 図書委員 |
| 何について | 話題 | 図書室の本 |
| 一番伝えたいこと | 結論・お願い | 返す日を守ってほしい |
メモは、きれいな文章でなくて大丈夫です。
たとえば、
図書委員/本を返す日/期限を守る
くらいでも、あとで見直せば思い出せます。
メモが追いつかないときは、記号も使っていい
聞くメモは、短いほど使いやすくなります。
次のような記号を使うと、書く時間を少し減らせます。
| 記号 | 意味 |
|---|---|
| ◎ | 一番大事 |
| → | だから・その結果 |
| 例 | たとえば |
| ? | 分からなかった・あとで聞きたい |
| ! | 驚いた・大事だと思った |
最初から全部の記号を使う必要はありません。
まずは、「◎」を一つ書くだけでも十分です。
聞いたあとに、一文で言い直してみよう
話を聞き終わったら、次の形で一文にしてみましょう。
「○○さんは、△△について、□□が大事だと伝えていた。」
たとえば、
「図書委員さんは、図書室の本について、返す日を守ることが大事だと伝えていた。」
と整理できます。
一文にできると、「一番伝えたかったこと」をつかめたか確認しやすくなります。
分からないことが残ったら、質問を一つ返してみよう
話を聞くことは、黙って終わることだけではありません。
気になったことや分からないことがあれば、次のような質問を一つ返してみましょう。
- 「それは、どうしてですか?」
- 「もう少し詳しく教えてください。」
- 「たとえば、どんなときですか?」
質問は、相手を困らせるためにするものではありません。
話をちゃんと聞いたからこそ、もう少し知りたい。
その気持ちを伝える方法です。
話すのが苦手な人へ|30秒スピーチは「結論→理由→具体例」で作ろう

発表で止まりやすい人は、話す内容がないのではなく、話す順番が決まっていないことがあります。
そんなときは、次の3文だけを作ってみましょう。
- 結論:私は、____だと思います。
- 理由:なぜなら、____だからです。
- 具体例:たとえば、____ということがあります。
これだけで、話の形ができます。
最初から長く話そうとしなくて大丈夫です。
30秒スピーチは、だいたい3文。
ゆっくり話しても、十分に伝えられます。
30秒スピーチの穴埋めシート
| 結論 | 私は、____だと思います。 |
|---|---|
| 理由 | なぜなら、____だからです。 |
| 具体例 | たとえば、____ということがあります。 |
具体例は、すごい体験でなくて大丈夫です。
学校、家、部活、友だちとの会話など、自分に近い場面を一つ入れてみましょう。
原稿を読んで止まりやすい人は、「3語カード」にしてみよう
原稿を最初から最後まで書くと、読むことに集中しすぎて、顔が下を向いたままになりやすいことがあります。
そこで、話す前に3つの短い言葉だけをカードや付せんに書いてみましょう。
| 結論 | 理由 | 具体例 |
|---|---|---|
| 結論を先に言う | 聞く人が分かる | 好きな給食の話 |
止まってしまっても、3語カードを見れば、次に何を話せばよいか戻れます。
丸暗記するより、話の順番を思い出せることを目標にしましょう。
話す題材が思いつかないときは|見た・聞いた・気になったことから1つ選ぼう

「何を話せばいいか分からない」ときは、特別な出来事を探さなくて大丈夫です。
次の中から、一つだけ選んでみましょう。
- 今日の授業で分かったことを、家の人や友だちに説明する
- 今日、学校で少し気になったこと
- 最近見たテレビ番組や動画で印象に残ったこと
- 天気、動物、科学、スポーツなどの話題
- 好きな本、食べ物、ゲーム、スポーツ
- 最近がんばったこと、困ったこと
- 「こうなったらいいな」と思うこと
授業で分かったことを、30秒で説明してみよう
特におすすめなのは、今日の授業で分かったことを、誰かに30秒で説明する練習です。
授業で聞いたことを、自分の言葉で並べ直すことになるからです。
たとえば、国語で「結論を先に言うと分かりやすい」と学んだなら、こんなふうに話せます。
「今日の国語で、話すときは最初に結論を言うと分かりやすいと学びました。聞く人が何についての話か、すぐに分かるからです。たとえば、好きな給食の話なら『私はカレーが好きです』と最初に言うと、話が聞きやすくなります。」
授業の内容を完璧に教え直せなくても大丈夫です。
今日分かったことを一つ選び、自分の言葉で説明できれば十分です。
テレビやニュースを題材にするときの考え方
テレビやニュースを題材にするときも、内容を全部説明する必要はありません。
次の3つを考えてみましょう。
- 何を見た・聞いた?
- どこが気になった?
- 自分はどう思った?
最初の練習では、天気、動物、科学、スポーツ、地域の話題など、安心して話しやすい題材がおすすめです。
健太と恵子で練習してみよう|授業で分かったことを30秒で説明する

ここでは、健太が「今日の国語で分かったこと」を題材にして、恵子と練習してみます。
健太は話す役、恵子は聞く役です。
健太は、3つの言葉だけをメモしました
| 結論 | 理由 | 具体例 |
|---|---|---|
| 結論を先に言う | 何の話か分かる | 好きな給食 |
健太の30秒スピーチ
「私は、話すときは最初に結論を言ったほうが分かりやすいと思います。なぜなら、聞く人が何についての話か、すぐに分かるからです。たとえば、好きな給食について話すときに、『私はカレーが好きです』と最初に言うと、聞く人も話の内容をつかみやすいです。」
恵子は、聞き取れたことを返しました
恵子は、健太の話を聞いて、こう返しました。
「健太が一番伝えたかったのは、話すときは最初に結論を言うと分かりやすい、ということだね。好きな給食の例があったから、どんな話かイメージできたよ。」
健太は、自分が一番伝えたかったことが届いたと分かりました。
| 確かめること | 恵子が聞き取ったこと |
|---|---|
| 結論 | 最初に結論を言うと分かりやすい |
| 理由 | 聞く人が何の話かすぐに分かるから |
| 具体例 | 好きな給食の話で、最初に「カレーが好き」と言う |
次は、恵子が話す役、健太が聞く役に交代します。
話す人と聞く人を交代すると、話す練習と要点を聞き取る練習を両方できます。
身近な人と練習しよう|結論・理由・具体例は伝わった?

家の人、きょうだい、友だちと練習できるときは、聞く人に「上手だったか」を採点してもらう必要はありません。
大切なのは、何が伝わったかを返してもらうことです。
練習の流れ
- 話す人が、30秒だけ話す
- 聞く人が、一番伝わったことを返す
- 結論・理由・具体例のどこが分かったか確かめる
- 次に直すところを、一つだけ決める
聞く人が確かめる3つのこと
| 確かめること | 聞く人の見方 | 話す人が直すポイント |
|---|---|---|
| 結論 | 最初に、一番伝えたいことが分かったか | 最初の一文を短くする |
| 理由 | なぜそう思うのか分かったか | 理由を一つに絞る |
| 具体例 | 実際の場面を思い浮かべられたか | 自分に近い体験を一つ入れる |
聞く人が返せる言葉
- 「一番伝えたかったのは、○○なんだね。」
- 「理由の○○のところが分かりやすかったよ。」
- 「○○という例があったから、イメージできたよ。」
- 「次は、○○を一つ足すと、もっと伝わりそうだね。」
最初から、全部を直す必要はありません。
今日は結論だけ。
次は理由。
その次に具体例。
というように、一つずつ練習していきましょう。
家の人は、まず「伝わったこと」を返そう
家の人が聞くときは、最初から「もっと大きな声で」「もっと上手に」と直すよりも、まずは伝わったことを返してみましょう。
「○○が一番伝えたかったことなんだね」と返してもらえると、話した人は安心して次の練習へ進みやすくなります。
発表で緊張したら|最初から上手に話さなくていい
人前で話すとき、緊張するのは自然なことです。
最初の目標は、声の大きさや姿勢を完璧にすることではありません。
まずは、次の3つができれば十分です。
- 一番伝えたいことを最初に言えた
- 理由を一つ言えた
- 相手に伝わったか確かめられた
途中で止まってしまったときは、最初から言い直さなくても大丈夫です。
「次に、理由を話します。」
「たとえば、こんなことがあります。」
と、次の言葉を言えば、話を続けやすくなります。
今日できる最小行動|授業で分かったことを30秒だけ説明してみよう
| 順番 | やること |
|---|---|
| 1 | 今日の授業で「少し分かった」と思うことを一つ選ぶ |
| 2 | 結論・理由・具体例を、短い言葉でメモする |
| 3 | 一人なら録音、家の人や友だちがいるなら30秒話す |
| 4 | 「一番伝わったことは何だった?」と聞いてみる |
一人で練習するときは、スマホやタブレットに録音して、自分で聞き返しても大丈夫です。
誰かと練習できるときは、聞く人に「一番伝わったこと」を一言だけ返してもらいましょう。
30秒話せたら、それで今日の練習は成功です。
まとめ|聞くことと話すことは、つながっている
聞くときは、話の全部を覚えようとしなくて大丈夫です。
誰が、何について、一番伝えたいことは何か。
まずは、この3つをつかんでみましょう。
話すときは、長く立派な内容を作らなくて大丈夫です。
結論→理由→具体例。
この3文で、相手に伝わる話を作れます。
そして、誰かに聞いてもらい、「何が伝わったか」を返してもらうと、聞く力と話す力を一緒に練習できます。
最初は、授業で分かったことを一つ、30秒で説明するだけで十分です。
もこあい先生より:「今日の“なんで?”を大切にしよう。正解より、考えた道のりが宝もの。」
次に読む
- 中学1年の国語は何を習う?|詩・聞く・話すから始まる学びの地図
- 中学国語の詩はどう読めばいい?|音読・くり返し・気になる言葉から考える方法
- 中学生の国語文法がわからない人へ|品詞・文節・単語の見分け方
参考文献・出典
- 文部科学省『中学校学習指導要領(平成29年告示)』
- 文部科学省『中学校学習指導要領(平成29年告示)解説 国語編』
この記事では、上記の内容を参考にしながら、中学1年生が授業や日常の会話で取り組みやすいように、「3箱メモ」「結論→理由→具体例」「30秒スピーチ」の形に整理しています。



