国語文法で、急に手が止まってしまうことはありませんか。

たとえば、問題集に次のような言葉が出てくると、何をすればよいのかわからなくなることがあります。

  • 文節に分けなさい
  • 単語に分けなさい
  • 品詞名を答えなさい
  • 自立語と付属語に分けなさい
  • 助詞・助動詞を見つけなさい

言葉だけ見ると、少し難しく感じますよね。

でも、国語文法は最初から全部を暗記しようとしなくて大丈夫です。

まずは、文節・単語・品詞の3つを順番に見るだけでも、かなり整理しやすくなります。

この記事では、中学生向けに、国語文法の入口でつまずきやすい「品詞・文節・単語の見分け方」を、実例つきでやさしく整理します。

この記事でわかること

  • 文節・単語・品詞の違い
  • 「ね」を入れて文節を分ける方法
  • 名詞・動詞・形容詞などの基本
  • 文法問題で何を聞かれているかの見分け方
  • 敬語を理解する前に見ておきたい文法の基本
目次
  1. 国語文法がわからないのは、覚える言葉が多すぎるから
  2. まず確認|国語文法でどこがわからない?
  3. まず結論|文法は「文節・単語・品詞」の順番で見ると整理しやすい
  4. 先に確認|国語文法でよく出る言葉ミニ辞書
  5. 一文を3段階で見る|文節・単語・品詞の違い
  6. 文節とは?|「ね」を入れて分けられる言葉のまとまり
  7. 単語とは?|文をさらに細かく分けた言葉
  8. 文節と単語の違い|同じ文で比べてみよう
  9. 悪もこあい先生のひっかけ注意|文節と単語をまぜない
  10. まずは初歩から|文節・単語・品詞を見分けるミニ問題
  11. 品詞とは?|単語を役割ごとに分けた名前
  12. まず覚えたい品詞|名詞・動詞・形容詞・形容動詞・助詞・助動詞
  13. 自立語と付属語の違い|一人で意味がわかるかを見る
  14. 国語文法は、普段の会話でも少しずつ練習できる
  15. コラム|同じ意味でも、言葉の選び方で伝わり方は変わる
  16. 敬語につなげる|動詞が見えると尊敬語・謙譲語もわかりやすくなる
  17. 敬語に進む前の確認
  18. 今日できる最小行動|1文だけ文節に分けてみよう
  19. まとめ|国語文法は、名前を丸暗記する前に「役割」で見る
  20. よくある質問|文節・単語・品詞で迷ったとき
  21. 参考文献・参照資料

国語文法がわからないのは、覚える言葉が多すぎるから

国語文法が苦手な人は、頭が悪いわけでも、国語の才能がないわけでもありません。

多くの場合、原因は最初に出てくる言葉が多すぎることです。

文節、単語、品詞、自立語、付属語、助詞、助動詞、活用……。

こうした言葉が一気に出てくると、「何から見ればいいの?」となりやすいです。

だから、この記事ではいきなり細かい暗記から入りません。

まずは、次の順番で見ていきます。

  1. 文を大きく分ける
  2. 言葉を細かく分ける
  3. その言葉の役割を見る

この順番で見ると、文法は少しずつ整理しやすくなります。

まず確認|国語文法でどこがわからない?

中学生が国語文法で文節・単語・品詞・助詞助動詞などにつまずくポイントを確認するチェックリスト
はじめに、自分がどこで止まりやすいかを確認してみましょう。

国語文法で止まりやすいポイント

  • 文節と単語の違いがわからない
  • 品詞という言葉を聞くと止まってしまう
  • 名詞・動詞・形容詞までは少しわかる
  • 助詞・助動詞になると急に難しく感じる
  • 問題文で「何を聞かれているか」がわからない
  • 自立語と付属語の違いがあいまい
  • 敬語の尊敬語・謙譲語・丁寧語で混乱する

ひとつでも当てはまれば、この記事は役に立つはずです。

国語文法は、いきなり全部を完璧にする必要はありません。

まずは「文節・単語・品詞」の入口から、少しずつ見ていきましょう。

まず結論|文法は「文節・単語・品詞」の順番で見ると整理しやすい

国語文法で最初に大切なのは、見る順番です。

おすすめは、次の順番です。

  1. 文節:文を意味のまとまりで大きく分ける
  2. 単語:文節よりもさらに細かく言葉に分ける
  3. 品詞:単語の役割の名前を見る

たとえば、次の文で考えてみましょう。

健太は学校で本を読んだ。

この文を、まず文節で見ると、次のようになります。

健太は / 学校で / 本を / 読んだ

次に、単語で見ると、もっと細かくなります。

健太 / は / 学校 / で / 本 / を / 読ん / だ

そして、それぞれの単語の役割を見ると、品詞になります。

  • 健太、学校、本 → 名詞
  • は、で、を → 助詞
  • 読ん → 動詞
  • だ → 助動詞

このように、同じ文でも、文節・単語・品詞では見ている細かさが違います。

先に確認|国語文法でよく出る言葉ミニ辞書

ここで、国語文法によく出てくる言葉を先に確認しておきましょう。

全部を一度に暗記しなくて大丈夫です。

本文を読みながら、「この言葉は何だったかな」と戻って確認できれば十分です。

言葉 かんたんな意味
文節 文を意味のまとまりで区切ったもの 健太は / 学校で / 本を / 読んだ
単語 文をさらに細かく分けた言葉 健太 / は / 学校 / で / 本 / を / 読ん / だ
品詞 単語を役割ごとに分けた名前 名詞・動詞・形容詞・助詞など
名詞 人・もの・場所・ことの名前 健太、学校、本、気持ち
動詞 動きや状態を表す言葉 読む、走る、行く、ある
形容詞 様子を表し、「い」で言い切れる言葉 楽しい、寒い、大きい
形容動詞 様子を表し、「だ」で言い切れる言葉 静かだ、きれいだ、元気だ
助詞 言葉と言葉の関係をつなぐ小さな言葉 は、が、を、に、で、へ
助動詞 ほかの言葉に意味を付け足す言葉 ない、た、だ、ます、れる
自立語 それだけで意味がわかりやすい言葉 学校、読む、楽しい
付属語 ほかの言葉について意味を助ける言葉 は、を、で、た、ない
国語文法は、まず言葉の名前をざっくり知っておくと読みやすくなります。

ミニ会話|文法用語で止まったとき

健太:「文節、単語、品詞って、名前が多すぎてもう無理……」

恵子:「最初から全部覚えなくていいよ。文を大きく分けるのが文節、もっと細かく見るのが単語、その単語の役割の名前が品詞って考えると少し楽だよ。」

悪もこあい先生:「全部まとめて“国語のむずかしいやつ”でよくないか?」

もこあい先生:「気持ちはわかります。でも名前がわかると、自分がどこで迷っているかも見つけやすくなります。」

中学生向けに文節・単語・品詞・名詞・動詞・助詞などを整理した国語文法ミニ辞書

一文を3段階で見る|文節・単語・品詞の違い

文節・単語・品詞の違いは、同じ文で比べるとわかりやすくなります。

もう一度、次の文を使います。

健太は学校で本を読んだ。

見方 分け方 何を見ている?
健太は学校で本を読んだ。 全体の意味
文節 健太は / 学校で / 本を / 読んだ 意味のまとまり
単語 健太 / は / 学校 / で / 本 / を / 読ん / だ 言葉の最小単位
品詞 健太=名詞、は=助詞、読ん=動詞、だ=助動詞 単語の役割
同じ文でも、文節・単語・品詞では見る細かさが変わります。

ここで大事なのは、文節と単語を混ぜないことです。

「読んだ」は、文節として見るならひとまとまりです。

でも、単語として見るなら「読ん」と「だ」に分けて考えます。

このように、問題が「文節」を聞いているのか、「単語」を聞いているのかで、答え方が変わります。

健太は学校で本を読んだという文を文節・単語・品詞の3段階で分けて示した図

文節とは?|「ね」を入れて分けられる言葉のまとまり

文節とは、文を意味のまとまりで区切ったものです。

中学生の国語では、文節を分けるときに「ね」を入れてみる方法がよく使われます。

たとえば、次の文を見てみましょう。

健太は学校で本を読んだ。

「ね」を入れて自然に読める場所で区切ると、次のようになります。

健太はね / 学校でね / 本をね / 読んだね

つまり、文節に分けるとこうなります。

健太は / 学校で / 本を / 読んだ

ミニ会話|文節で分けるとき

健太:「“健太は学校で本を読んだ”って、どこで切ればいいの?」

恵子:「“ね”を入れてみるとわかりやすいよ。健太はね / 学校でね / 本をね / 読んだね、みたいに考えるの。」

悪もこあい先生:「全部一文字ずつ切ればいいのでは?」

もこあい先生:「それは細かすぎます。文節は、意味のまとまりで見るのがポイントです。」

文節は、文をいきなり細かくバラバラにするのではなく、まず大きなまとまりで見る考え方です。

健太は学校で本を読んだに「ね」を入れて文節に分ける方法を示した図

単語とは?|文をさらに細かく分けた言葉

単語とは、文をさらに細かく分けた言葉です。

文節よりも、もっと細かく見ます。

たとえば、文節では次のように分けました。

健太は / 学校で / 本を / 読んだ

これを単語で見ると、次のようになります。

健太 / は / 学校 / で / 本 / を / 読ん / だ

文節では「健太は」でひとまとまりでした。

でも、単語で見ると「健太」と「は」に分かれます。

文節では「読んだ」でひとまとまりでした。

でも、単語で見ると「読ん」と「だ」に分かれます。

ミニ会話|単語で見るとき

健太:「文節では“読んだ”でひとまとまりだったよね?」

恵子:「うん。でも単語で見ると、“読ん”と“だ”に分けて考えるよ。」

悪もこあい先生:「同じ“読んだ”なのに、分け方が変わるのはずるくないか?」

もこあい先生:「見る細かさが違うんです。文節は大きく、単語は細かく見ます。」

単語は、品詞を考えるときの土台になります。

なぜなら、品詞は単語ごとの役割を見るものだからです。

文節と単語の違い|同じ文で比べてみよう

文節と単語の違いを、もう少しはっきり比べてみましょう。

見るもの 分け方 ポイント
文節 健太は / 学校で / 本を / 読んだ 意味のまとまりで大きく分ける
単語 健太 / は / 学校 / で / 本 / を / 読ん / だ 言葉をさらに細かく分ける
文節は大きなまとまり、単語はさらに細かい言葉です。

文節と単語を混ぜてしまうと、問題で混乱しやすくなります。

だから、問題文を読んだら、まず次のように考えましょう。

  • 「文節に分けなさい」なら、大きく区切る
  • 「単語に分けなさい」なら、さらに細かく分ける
  • 「品詞名を答えなさい」なら、単語の役割を見る

悪もこあい先生のひっかけ注意|文節と単語をまぜない

悪もこあい先生:「“読んだ”はひとまとまりだから、単語も“読んだ”でいいのでは?」

もこあい先生:「文節として見るなら“読んだ”でひとまとまりです。でも、単語として見るなら、“読ん”と“だ”に分けて考えます。」

国語文法では、同じ文でも「文節で見るのか」「単語で見るのか」によって分け方が変わります。

問題文に「文節に分けなさい」とあるのか、「単語に分けなさい」とあるのかを、先に確認しましょう。

ここは、国語文法でとてもつまずきやすいところです。

間違えても大丈夫です。

むしろ、「文節と単語を混ぜていたんだ」と気づければ、それだけで一歩前進です。

悪もこあい先生が文節と単語を混ぜてしまうひっかけを示し、もこあい先生が違いを説明する図

まずは初歩から|文節・単語・品詞を見分けるミニ問題

ここまで読んだら、いきなり難しい問題を解く必要はありません。

まずは、「今見ているのは文節なのか、単語なのか、品詞なのか」を見分けるところから始めてみましょう。

国語文法では、問題文が何を聞いているのかをつかむだけでも、かなり楽になります。

答えは、問題の下にある「答えと考え方を見る」を押すと開きます。

最初から答えを見ても大丈夫ですが、できれば一度だけ自分で考えてから開いてみましょう。

まちがえても大丈夫です。

ここでは、正解することよりも、「文節・単語・品詞のどれを見ているのか」に気づくことを大切にします。

ポイント

  • 文を意味のまとまりで区切るなら、文節
  • 文をさらに細かく言葉ごとに分けるなら、単語
  • 単語の役割の名前を答えるなら、品詞

問題1|これは何を聞いている?

次の問題は、「文節」「単語」「品詞」のどれを見ている問題でしょうか。

  1. 「健太は学校で本を読んだ。」を、「ね」を入れて区切りなさい。
  2. 「学校」は、名詞・動詞・形容詞のどれですか。
  3. 「健太は / 学校で / 本を / 読んだ」は、何で区切ったものですか。
  4. 「読んだ」を、できるだけ細かく言葉に分けるとどうなりますか。
  5. 「楽しい」は、どんな品詞ですか。
答えと考え方を見る
  1. 文節を見る問題です。
    健太は / 学校で / 本を / 読んだ
  2. 品詞を見る問題です。
    学校は「名詞」です。
  3. 文節です。
    意味のまとまりで区切っています。
  4. 単語を見る問題です。
    読ん / だ
  5. 品詞を見る問題です。
    楽しいは「形容詞」です。

問題2|問題文の言葉を見分けよう

文法問題では、問題文に出てくる言葉を見ると、何をすればよいかが見えやすくなります。

問題文に出てくる言葉 見るもの 考え方
文節に分けなさい 文節 「ね」を入れて区切る
単語に分けなさい 単語 文節よりさらに細かく分ける
品詞名を答えなさい 品詞 名詞・動詞・助詞などの名前を答える
自立語を選びなさい 自立語 それだけで意味がわかりやすい言葉を見る
付属語を選びなさい 付属語 助詞・助動詞など、小さくつく言葉を見る
国語文法では、まず問題文が何を聞いているかを確認しましょう。

ミニ会話|問題文で止まったとき

健太:「文節で分けなさい、単語に分けなさい、品詞を答えなさい……って、何が違うの?」

恵子:「文を大きく区切るのが文節、もっと細かく見るのが単語、その単語の役割の名前が品詞だよ。」

悪もこあい先生:「全部“なんか国語っぽい問題”でまとめればよくないか?」

もこあい先生:「そこを分けられるようになると、問題が何を聞いているか見えやすくなります。」

中学生向けに文節・単語・品詞を見分ける初歩ミニ問題をまとめたシート

品詞とは?|単語を役割ごとに分けた名前

品詞とは、単語を役割ごとに分けた名前です。

たとえば、次のようなものがあります。

  • 名詞
  • 動詞
  • 形容詞
  • 形容動詞
  • 助詞
  • 助動詞

品詞を見るときは、文全体ではなく、単語ごとに役割を見ることが大切です。

たとえば、「学校」は場所の名前なので名詞です。

「読ん」は動きを表すので動詞です。

「は」「を」「で」は、言葉と言葉の関係をつなぐので助詞です。

品詞は、言葉の役割につけられた名前だと考えると、少しわかりやすくなります。

まず覚えたい品詞|名詞・動詞・形容詞・形容動詞・助詞・助動詞

品詞はたくさんありますが、最初から全部を完璧に覚える必要はありません。

まずは、よく出てくるものから見ていきましょう。

名詞|人・もの・場所・ことの名前

名詞は、人・もの・場所・ことの名前を表す言葉です。

  • 健太
  • 恵子
  • 学校
  • 気持ち

「これは名前かな?」と考えると、名詞を見つけやすくなります。

動詞|動きや状態を表す言葉

動詞は、動きや状態を表す言葉です。

  • 読む
  • 走る
  • 食べる
  • 行く
  • ある

「何をする?」と考えると、動詞を見つけやすくなります。

形容詞|「い」で言い切れる様子の言葉

形容詞は、様子を表し、「い」で言い切れる言葉です。

  • 楽しい
  • 寒い
  • 大きい
  • 明るい

ただし、「きれい」は最後が「い」に見えますが、形容詞ではなく形容動詞として扱います。

ここは少しひっかけになりやすいので注意しましょう。

形容動詞|「だ」で言い切れる様子の言葉

形容動詞は、様子を表し、「だ」で言い切れる言葉です。

  • 静かだ
  • きれいだ
  • 元気だ
  • 便利だ

「静かだ」「きれいだ」のように、「だ」をつけて自然に言えるものは、形容動詞として考えます。

助詞|言葉と言葉の関係をつなぐ小さな言葉

助詞は、言葉と言葉の関係をつなぐ小さな言葉です。

たとえば、「本を読む」の「を」は、何を読むのかを示しています。

「学校で読む」の「で」は、どこで読むのかを示しています。

助動詞|意味を付け足す言葉

助動詞は、ほかの言葉に意味を付け足す言葉です。

  • ない
  • ます
  • れる

たとえば、「読んだ」の「だ」は、過去の意味を付け足しています。

「読まない」の「ない」は、打ち消しの意味を付け足しています。

ミニ会話|品詞を見分けるとき

健太:「“学校”は名詞?」

恵子:「うん。場所の名前だから名詞だね。」

健太:「“走る”は動詞?」

恵子:「動きを表すから動詞だよ。」

悪もこあい先生:「“きれい”は最後が“い”だから形容詞でいいのでは?」

もこあい先生:「そこは注意です。“きれいだ”と“だ”で言い切れるので、形容動詞として考えます。」

名詞・動詞・形容詞・形容動詞・助詞・助動詞の役割を中学生向けに整理した図

自立語と付属語の違い|一人で意味がわかるかを見る

国語文法では、自立語と付属語という言葉も出てきます。

自立語は、それだけで意味がわかりやすい言葉です。

  • 学校
  • 読む
  • 楽しい

一方、付属語は、ほかの言葉について意味を助ける言葉です。

  • ない

たとえば、「学校」だけなら、場所の名前として意味がわかります。

でも、「は」だけ、「を」だけでは、意味がわかりにくいですよね。

このように、一人で意味がわかりやすいかを見ると、自立語と付属語の違いが見えやすくなります。

種類 特徴
自立語 それだけで意味がわかりやすい 学校、読む、楽しい、静かだ
付属語 ほかの言葉について意味を助ける は、を、で、た、ない
自立語と付属語は、「一人で意味がわかりやすいか」で考えると整理しやすくなります。

自立語と付属語の違いをそれだけで意味がわかる言葉とほかの言葉を助ける言葉として示した図

国語文法は、普段の会話でも少しずつ練習できる

国語文法というと、教科書や問題集の中だけで勉強するものに見えるかもしれません。

でも、文法はふだんの会話の中にもたくさんあります。

たとえば、友だちと話しているときの「行く」「食べる」「見る」は動詞です。

人や物の名前は名詞です。

「楽しい」「寒い」「大きい」は形容詞です。

つまり、国語文法は特別な暗記だけではなく、ふだん使っている言葉に名前をつけて整理する勉強でもあります。

普段の言葉 文法で見ると 見分けるポイント
走る・食べる・見る 動詞 動きや状態を表す
学校・友だち・本 名詞 人・もの・場所・ことの名前
楽しい・寒い・大きい 形容詞 「い」で言い切れる
静かだ・きれいだ 形容動詞 「だ」で言い切れる
私は・本を・学校へ 助詞 言葉と言葉の関係をつなぐ
普段の会話の言葉も、文法の目で見ると少しずつ整理できます。

いきなり全部の品詞を覚えようとしなくても大丈夫です。

まずは、会話の中で出てきた言葉を1つだけ選んで、「これは動きかな」「名前かな」「様子かな」と考えてみましょう。

健太と恵子が普段の会話から名詞・動詞・形容詞を見つけて国語文法を練習している図

コラム|同じ意味でも、言葉の選び方で伝わり方は変わる

文法を勉強するときは、「これは名詞」「これは動詞」と名前を覚えることに目が向きやすいです。

でも、言葉を学ぶ目的は、テストで正解することだけではありません。

同じような意味でも、どの言葉を選ぶかによって、相手への伝わり方は変わります。

  • 「うるさい」より「少し声を小さくしてほしい」
  • 「わからない」より「ここまではわかったけれど、この先がわからない」
  • 「無理」より「今は難しいけれど、ここまでならできる」

言葉を少し変えるだけで、きつく聞こえにくくなったり、自分の考えが伝わりやすくなったりします。

国語文法は、言葉に名前をつける勉強です。

そして、その先には「どんな言葉を選ぶと、相手に伝わりやすいか」を考える力があります。

文法を覚えることは、ただの暗記ではなく、自分の言葉を整える練習にもつながります。

ミニ会話|言葉の選び方

健太:「うるさい!」

恵子:「少し声を小さくしてくれる? のほうが伝わりやすいかも。」

悪もこあい先生:「黙れ!でよくないか?」

もこあい先生:「同じ気持ちでも、言葉の選び方で伝わり方は変わります。」

この「相手にどう伝わるか」を考える力は、敬語の理解にもつながります。

うるさいを少し声を小さくしてほしいに言い換えるなど言葉選びの大切さを示す図

敬語につなげる|動詞が見えると尊敬語・謙譲語もわかりやすくなる

国語文法で「動詞」が少し見えるようになると、敬語も整理しやすくなります。

たとえば、次の2つの文を比べてみましょう。

  • 先生が言う
  • 私が言う

どちらも中心になる動きは「言う」です。

でも、動作をしている人が先生なのか、自分なのかで、敬語の形は変わります。

  • 先生が言う → 先生がおっしゃる
  • 私が言う → 私が申し上げる

つまり、敬語はただの言い換え暗記ではありません。

誰が何をするのかを見る文法の練習でもあります。

だから、文の中で動詞を見つけられるようになると、尊敬語・謙譲語・丁寧語も少し整理しやすくなります。

敬語につながる考え方

  • まず、文の中の動詞を見る
  • 次に、誰の動作かを見る
  • 目上の人の動作なら尊敬語
  • 自分側の動作なら謙譲語
  • 文全体をていねいにするなら丁寧語

尊敬語・謙譲語・丁寧語の違いをくわしく確認したい人は、次の記事も参考にしてください。

尊敬語・謙譲語・丁寧語の違いとは?見分け方を例文つきでわかりやすく解説

先生が言うはおっしゃる、私が言うは申し上げると敬語につなげる図

敬語に進む前の確認

敬語の記事へ進む前に、次の3つを確認してみましょう。

敬語に進む前の確認

  • 文の中で、動作を表す言葉を見つけられる
  • 「誰が何をしたのか」を少し意識できる
  • 動詞が敬語で形を変えることを知っている

ここまで確認できたら、尊敬語・謙譲語・丁寧語の記事にも進みやすくなります。

もしまだ不安でも大丈夫です。

敬語も、最初から全部を暗記する必要はありません。

まずは「誰の動作か」を見るところから始めると、少しずつ整理できます。

今日できる最小行動|1文だけ文節に分けてみよう

最後に、今日できることを1つだけやってみましょう。

次の文を、文節に分けてみてください。

恵子は昨日図書館で本を借りた。

「ね」を入れて読んでみると、区切りやすくなります。

答えと考え方を見る

恵子は / 昨日 / 図書館で / 本を / 借りた

「恵子はね」「昨日ね」「図書館でね」「本をね」「借りたね」と入れると、文節のまとまりが見えやすくなります。

これだけで大丈夫です。

国語文法は、一度に全部を覚えるより、まず1文だけ見てみることが大切です。

中学生向けに国語文法の最小行動として1文だけ文節に分ける練習を示したシート

まとめ|国語文法は、名前を丸暗記する前に「役割」で見る

国語文法は、難しい言葉がたくさん出てくるので、最初はわかりにくく感じるかもしれません。

でも、最初からすべてを暗記しようとしなくて大丈夫です。

まずは、次の3つを意識してみましょう。

  • 文節は、文を意味のまとまりで大きく分ける
  • 単語は、文をさらに細かく分ける
  • 品詞は、単語の役割につけられた名前

文法は、ただ名前を覚えるだけの勉強ではありません。

文のしくみを見る力、言葉を選ぶ力、相手に伝わる言葉を考える力にもつながります。

まずは、今日の1文だけで大丈夫です。

「ね」を入れて文節に分けるところから、少しずつ始めてみましょう。

あわせて読みたい|敬語の見分け方も確認したい人へ

文の中で「誰が何をするのか」が少し見えるようになると、尊敬語・謙譲語・丁寧語も整理しやすくなります。

敬語の違いを例文つきで確認したい人は、こちらの記事も参考にしてください。

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よくある質問|文節・単語・品詞で迷ったとき

Q. 文節と単語の違いは何ですか?

文節は、文を意味のまとまりで大きく分けたものです。

一方、単語は、文をさらに細かく分けたものです。

たとえば、

健太は学校で本を読んだ。

という文なら、文節では次のように分けられます。

  • 健太は
  • 学校で
  • 本を
  • 読んだ

単語で見ると、さらに細かく分けて考えます。

  • 健太
  • 学校
  • 読ん

つまり、文節は「大きく分ける」、単語は「細かく分ける」と考えると整理しやすくなります。

Q. 品詞は全部覚えないとだめですか?

最初から全部を完璧に覚えようとしなくて大丈夫です。

まずは、よく出る品詞から確認しましょう。

  • 名詞:もの・人・場所などの名前
  • 動詞:動きや動作を表す言葉
  • 形容詞:「楽しい」「大きい」のように様子を表す言葉
  • 形容動詞:「静かだ」「きれいだ」のように様子を表す言葉
  • 助詞:「は」「が」「を」「に」「で」など、言葉と言葉をつなぐ言葉
  • 助動詞:「ない」「た」「だ」など、意味を足す言葉

品詞は、名前を丸暗記するよりも、「その単語が文の中でどんな役割をしているか」を見ることが大切です。

Q. 助詞と助動詞はどう見分けますか?

助詞は、言葉と言葉の関係をつなぐ言葉です。

たとえば、

  • 健太
  • 学校

の「は」「で」「を」は助詞です。

助動詞は、動詞などのあとについて、意味を足す言葉です。

たとえば、

  • 読まない
  • 読ん
  • 静か

の「ない」「だ」などは、意味を足している言葉として考えます。

迷ったときは、「言葉と言葉をつないでいるのか」「意味を足しているのか」を見てみましょう。

Q. 「読んだ」はどう分ければいいですか?

中学生向けの最初の確認では、まず

読ん / だ

のように分けて考えるとわかりやすいです。

「読ん」は動作を表す部分、「だ」は過去などの意味を足す部分として見ることができます。

ただし、学校や教材によって説明の仕方が少し違う場合もあります。まずは、「動詞の部分」と「意味を足す部分」に分けて見る練習から始めましょう。

Q. 敬語と国語文法は関係ありますか?

関係あります。

敬語では、「誰の動作か」を見ることが大切です。

たとえば、

  • 先生が言う → おっしゃる
  • 私が言う → 申し上げる

のように、同じ「言う」でも、誰の動作かによって使う敬語が変わります。

そのため、動詞や文の中の役割が少し見えるようになると、尊敬語・謙譲語・丁寧語も整理しやすくなります。

もこあい先生より

文法は、言葉をむずかしくするためのものではありません。

文節・単語・品詞を少しずつ見ていくと、「言葉がどう動いているのか」が見えやすくなります。

「今日の“なんで?”を大切にしよう。正解より、考えた道すじが宝もの。」

参考文献・参照資料

この記事では、中学生向けに読みやすくするため、学校文法の基本的な考え方をかみ砕いて説明しています。より詳しく確認したい場合は、以下の資料も参考にしてください。

補足

学校や教科書によって、説明の順番や用語の扱いが少し異なる場合があります。定期テスト対策では、学校で配られた教科書・ワーク・授業ノートの説明を優先して確認してください。