📘 中学生の国語文法がわからない人へ|品詞・文節・単語の見分け方
国語文法で、急に手が止まってしまうことはありませんか。
たとえば、問題集に次のような言葉が出てくると、何をすればよいのかわからなくなることがあります。
- 文節に分けなさい
- 単語に分けなさい
- 品詞名を答えなさい
- 自立語と付属語に分けなさい
- 助詞・助動詞を見つけなさい
言葉だけ見ると、少し難しく感じますよね。
でも、国語文法は最初から全部を暗記しようとしなくて大丈夫です。
まずは、文節・単語・品詞の3つを順番に見るだけでも、かなり整理しやすくなります。
この記事では、中学生向けに、国語文法の入口でつまずきやすい「品詞・文節・単語の見分け方」を、実例つきでやさしく整理します。
この記事でわかること
- 文節・単語・品詞の違い
- 「ね」を入れて文節を分ける方法
- 名詞・動詞・形容詞などの基本
- 文法問題で何を聞かれているかの見分け方
- 敬語を理解する前に見ておきたい文法の基本
- 国語文法がわからないのは、覚える言葉が多すぎるから
- まず確認|国語文法でどこがわからない?
- まず結論|文法は「文節・単語・品詞」の順番で見ると整理しやすい
- 先に確認|国語文法でよく出る言葉ミニ辞書
- 一文を3段階で見る|文節・単語・品詞の違い
- 文節とは?|「ね」を入れて分けられる言葉のまとまり
- 単語とは?|文をさらに細かく分けた言葉
- 文節と単語の違い|同じ文で比べてみよう
- 悪もこあい先生のひっかけ注意|文節と単語をまぜない
- まずは初歩から|文節・単語・品詞を見分けるミニ問題
- 品詞とは?|単語を役割ごとに分けた名前
- まず覚えたい品詞|名詞・動詞・形容詞・形容動詞・助詞・助動詞
- 自立語と付属語の違い|一人で意味がわかるかを見る
- 国語文法は、普段の会話でも少しずつ練習できる
- コラム|同じ意味でも、言葉の選び方で伝わり方は変わる
- 敬語につなげる|動詞が見えると尊敬語・謙譲語もわかりやすくなる
- 敬語に進む前の確認
- 今日できる最小行動|1文だけ文節に分けてみよう
- まとめ|国語文法は、名前を丸暗記する前に「役割」で見る
- よくある質問|文節・単語・品詞で迷ったとき
- 参考文献・参照資料
国語文法がわからないのは、覚える言葉が多すぎるから
国語文法が苦手な人は、頭が悪いわけでも、国語の才能がないわけでもありません。
多くの場合、原因は最初に出てくる言葉が多すぎることです。
文節、単語、品詞、自立語、付属語、助詞、助動詞、活用……。
こうした言葉が一気に出てくると、「何から見ればいいの?」となりやすいです。
だから、この記事ではいきなり細かい暗記から入りません。
まずは、次の順番で見ていきます。
- 文を大きく分ける
- 言葉を細かく分ける
- その言葉の役割を見る
この順番で見ると、文法は少しずつ整理しやすくなります。
まず確認|国語文法でどこがわからない?

はじめに、自分がどこで止まりやすいかを確認してみましょう。
国語文法で止まりやすいポイント
- 文節と単語の違いがわからない
- 品詞という言葉を聞くと止まってしまう
- 名詞・動詞・形容詞までは少しわかる
- 助詞・助動詞になると急に難しく感じる
- 問題文で「何を聞かれているか」がわからない
- 自立語と付属語の違いがあいまい
- 敬語の尊敬語・謙譲語・丁寧語で混乱する
ひとつでも当てはまれば、この記事は役に立つはずです。
国語文法は、いきなり全部を完璧にする必要はありません。
まずは「文節・単語・品詞」の入口から、少しずつ見ていきましょう。
まず結論|文法は「文節・単語・品詞」の順番で見ると整理しやすい
国語文法で最初に大切なのは、見る順番です。
おすすめは、次の順番です。
- 文節:文を意味のまとまりで大きく分ける
- 単語:文節よりもさらに細かく言葉に分ける
- 品詞:単語の役割の名前を見る
たとえば、次の文で考えてみましょう。
健太は学校で本を読んだ。
この文を、まず文節で見ると、次のようになります。
健太は / 学校で / 本を / 読んだ
次に、単語で見ると、もっと細かくなります。
健太 / は / 学校 / で / 本 / を / 読ん / だ
そして、それぞれの単語の役割を見ると、品詞になります。
- 健太、学校、本 → 名詞
- は、で、を → 助詞
- 読ん → 動詞
- だ → 助動詞
このように、同じ文でも、文節・単語・品詞では見ている細かさが違います。
先に確認|国語文法でよく出る言葉ミニ辞書
ここで、国語文法によく出てくる言葉を先に確認しておきましょう。
全部を一度に暗記しなくて大丈夫です。
本文を読みながら、「この言葉は何だったかな」と戻って確認できれば十分です。
| 言葉 | かんたんな意味 | 例 |
|---|---|---|
| 文節 | 文を意味のまとまりで区切ったもの | 健太は / 学校で / 本を / 読んだ |
| 単語 | 文をさらに細かく分けた言葉 | 健太 / は / 学校 / で / 本 / を / 読ん / だ |
| 品詞 | 単語を役割ごとに分けた名前 | 名詞・動詞・形容詞・助詞など |
| 名詞 | 人・もの・場所・ことの名前 | 健太、学校、本、気持ち |
| 動詞 | 動きや状態を表す言葉 | 読む、走る、行く、ある |
| 形容詞 | 様子を表し、「い」で言い切れる言葉 | 楽しい、寒い、大きい |
| 形容動詞 | 様子を表し、「だ」で言い切れる言葉 | 静かだ、きれいだ、元気だ |
| 助詞 | 言葉と言葉の関係をつなぐ小さな言葉 | は、が、を、に、で、へ |
| 助動詞 | ほかの言葉に意味を付け足す言葉 | ない、た、だ、ます、れる |
| 自立語 | それだけで意味がわかりやすい言葉 | 学校、読む、楽しい |
| 付属語 | ほかの言葉について意味を助ける言葉 | は、を、で、た、ない |
ミニ会話|文法用語で止まったとき
健太:「文節、単語、品詞って、名前が多すぎてもう無理……」
恵子:「最初から全部覚えなくていいよ。文を大きく分けるのが文節、もっと細かく見るのが単語、その単語の役割の名前が品詞って考えると少し楽だよ。」
悪もこあい先生:「全部まとめて“国語のむずかしいやつ”でよくないか?」
もこあい先生:「気持ちはわかります。でも名前がわかると、自分がどこで迷っているかも見つけやすくなります。」

一文を3段階で見る|文節・単語・品詞の違い
文節・単語・品詞の違いは、同じ文で比べるとわかりやすくなります。
もう一度、次の文を使います。
健太は学校で本を読んだ。
| 見方 | 分け方 | 何を見ている? |
|---|---|---|
| 文 | 健太は学校で本を読んだ。 | 全体の意味 |
| 文節 | 健太は / 学校で / 本を / 読んだ | 意味のまとまり |
| 単語 | 健太 / は / 学校 / で / 本 / を / 読ん / だ | 言葉の最小単位 |
| 品詞 | 健太=名詞、は=助詞、読ん=動詞、だ=助動詞 | 単語の役割 |
ここで大事なのは、文節と単語を混ぜないことです。
「読んだ」は、文節として見るならひとまとまりです。
でも、単語として見るなら「読ん」と「だ」に分けて考えます。
このように、問題が「文節」を聞いているのか、「単語」を聞いているのかで、答え方が変わります。

文節とは?|「ね」を入れて分けられる言葉のまとまり
文節とは、文を意味のまとまりで区切ったものです。
中学生の国語では、文節を分けるときに「ね」を入れてみる方法がよく使われます。
たとえば、次の文を見てみましょう。
健太は学校で本を読んだ。
「ね」を入れて自然に読める場所で区切ると、次のようになります。
健太はね / 学校でね / 本をね / 読んだね
つまり、文節に分けるとこうなります。
健太は / 学校で / 本を / 読んだ
ミニ会話|文節で分けるとき
健太:「“健太は学校で本を読んだ”って、どこで切ればいいの?」
恵子:「“ね”を入れてみるとわかりやすいよ。健太はね / 学校でね / 本をね / 読んだね、みたいに考えるの。」
悪もこあい先生:「全部一文字ずつ切ればいいのでは?」
もこあい先生:「それは細かすぎます。文節は、意味のまとまりで見るのがポイントです。」
文節は、文をいきなり細かくバラバラにするのではなく、まず大きなまとまりで見る考え方です。

単語とは?|文をさらに細かく分けた言葉
単語とは、文をさらに細かく分けた言葉です。
文節よりも、もっと細かく見ます。
たとえば、文節では次のように分けました。
健太は / 学校で / 本を / 読んだ
これを単語で見ると、次のようになります。
健太 / は / 学校 / で / 本 / を / 読ん / だ
文節では「健太は」でひとまとまりでした。
でも、単語で見ると「健太」と「は」に分かれます。
文節では「読んだ」でひとまとまりでした。
でも、単語で見ると「読ん」と「だ」に分かれます。
ミニ会話|単語で見るとき
健太:「文節では“読んだ”でひとまとまりだったよね?」
恵子:「うん。でも単語で見ると、“読ん”と“だ”に分けて考えるよ。」
悪もこあい先生:「同じ“読んだ”なのに、分け方が変わるのはずるくないか?」
もこあい先生:「見る細かさが違うんです。文節は大きく、単語は細かく見ます。」
単語は、品詞を考えるときの土台になります。
なぜなら、品詞は単語ごとの役割を見るものだからです。
文節と単語の違い|同じ文で比べてみよう
文節と単語の違いを、もう少しはっきり比べてみましょう。
| 見るもの | 分け方 | ポイント |
|---|---|---|
| 文節 | 健太は / 学校で / 本を / 読んだ | 意味のまとまりで大きく分ける |
| 単語 | 健太 / は / 学校 / で / 本 / を / 読ん / だ | 言葉をさらに細かく分ける |
文節と単語を混ぜてしまうと、問題で混乱しやすくなります。
だから、問題文を読んだら、まず次のように考えましょう。
- 「文節に分けなさい」なら、大きく区切る
- 「単語に分けなさい」なら、さらに細かく分ける
- 「品詞名を答えなさい」なら、単語の役割を見る
悪もこあい先生のひっかけ注意|文節と単語をまぜない
悪もこあい先生:「“読んだ”はひとまとまりだから、単語も“読んだ”でいいのでは?」
もこあい先生:「文節として見るなら“読んだ”でひとまとまりです。でも、単語として見るなら、“読ん”と“だ”に分けて考えます。」
国語文法では、同じ文でも「文節で見るのか」「単語で見るのか」によって分け方が変わります。
問題文に「文節に分けなさい」とあるのか、「単語に分けなさい」とあるのかを、先に確認しましょう。
ここは、国語文法でとてもつまずきやすいところです。
間違えても大丈夫です。
むしろ、「文節と単語を混ぜていたんだ」と気づければ、それだけで一歩前進です。

まずは初歩から|文節・単語・品詞を見分けるミニ問題
ここまで読んだら、いきなり難しい問題を解く必要はありません。
まずは、「今見ているのは文節なのか、単語なのか、品詞なのか」を見分けるところから始めてみましょう。
国語文法では、問題文が何を聞いているのかをつかむだけでも、かなり楽になります。
答えは、問題の下にある「答えと考え方を見る」を押すと開きます。
最初から答えを見ても大丈夫ですが、できれば一度だけ自分で考えてから開いてみましょう。
まちがえても大丈夫です。
ここでは、正解することよりも、「文節・単語・品詞のどれを見ているのか」に気づくことを大切にします。
ポイント
- 文を意味のまとまりで区切るなら、文節
- 文をさらに細かく言葉ごとに分けるなら、単語
- 単語の役割の名前を答えるなら、品詞
問題1|これは何を聞いている?
次の問題は、「文節」「単語」「品詞」のどれを見ている問題でしょうか。
- 「健太は学校で本を読んだ。」を、「ね」を入れて区切りなさい。
- 「学校」は、名詞・動詞・形容詞のどれですか。
- 「健太は / 学校で / 本を / 読んだ」は、何で区切ったものですか。
- 「読んだ」を、できるだけ細かく言葉に分けるとどうなりますか。
- 「楽しい」は、どんな品詞ですか。
答えと考え方を見る
- 文節を見る問題です。
健太は / 学校で / 本を / 読んだ - 品詞を見る問題です。
学校は「名詞」です。 - 文節です。
意味のまとまりで区切っています。 - 単語を見る問題です。
読ん / だ - 品詞を見る問題です。
楽しいは「形容詞」です。
問題2|問題文の言葉を見分けよう
文法問題では、問題文に出てくる言葉を見ると、何をすればよいかが見えやすくなります。
| 問題文に出てくる言葉 | 見るもの | 考え方 |
|---|---|---|
| 文節に分けなさい | 文節 | 「ね」を入れて区切る |
| 単語に分けなさい | 単語 | 文節よりさらに細かく分ける |
| 品詞名を答えなさい | 品詞 | 名詞・動詞・助詞などの名前を答える |
| 自立語を選びなさい | 自立語 | それだけで意味がわかりやすい言葉を見る |
| 付属語を選びなさい | 付属語 | 助詞・助動詞など、小さくつく言葉を見る |
ミニ会話|問題文で止まったとき
健太:「文節で分けなさい、単語に分けなさい、品詞を答えなさい……って、何が違うの?」
恵子:「文を大きく区切るのが文節、もっと細かく見るのが単語、その単語の役割の名前が品詞だよ。」
悪もこあい先生:「全部“なんか国語っぽい問題”でまとめればよくないか?」
もこあい先生:「そこを分けられるようになると、問題が何を聞いているか見えやすくなります。」

品詞とは?|単語を役割ごとに分けた名前
品詞とは、単語を役割ごとに分けた名前です。
たとえば、次のようなものがあります。
- 名詞
- 動詞
- 形容詞
- 形容動詞
- 助詞
- 助動詞
品詞を見るときは、文全体ではなく、単語ごとに役割を見ることが大切です。
たとえば、「学校」は場所の名前なので名詞です。
「読ん」は動きを表すので動詞です。
「は」「を」「で」は、言葉と言葉の関係をつなぐので助詞です。
品詞は、言葉の役割につけられた名前だと考えると、少しわかりやすくなります。
まず覚えたい品詞|名詞・動詞・形容詞・形容動詞・助詞・助動詞
品詞はたくさんありますが、最初から全部を完璧に覚える必要はありません。
まずは、よく出てくるものから見ていきましょう。
名詞|人・もの・場所・ことの名前
名詞は、人・もの・場所・ことの名前を表す言葉です。
- 健太
- 恵子
- 学校
- 本
- 気持ち
「これは名前かな?」と考えると、名詞を見つけやすくなります。
動詞|動きや状態を表す言葉
動詞は、動きや状態を表す言葉です。
- 読む
- 走る
- 食べる
- 行く
- ある
「何をする?」と考えると、動詞を見つけやすくなります。
形容詞|「い」で言い切れる様子の言葉
形容詞は、様子を表し、「い」で言い切れる言葉です。
- 楽しい
- 寒い
- 大きい
- 明るい
ただし、「きれい」は最後が「い」に見えますが、形容詞ではなく形容動詞として扱います。
ここは少しひっかけになりやすいので注意しましょう。
形容動詞|「だ」で言い切れる様子の言葉
形容動詞は、様子を表し、「だ」で言い切れる言葉です。
- 静かだ
- きれいだ
- 元気だ
- 便利だ
「静かだ」「きれいだ」のように、「だ」をつけて自然に言えるものは、形容動詞として考えます。
助詞|言葉と言葉の関係をつなぐ小さな言葉
助詞は、言葉と言葉の関係をつなぐ小さな言葉です。
- は
- が
- を
- に
- で
- へ
たとえば、「本を読む」の「を」は、何を読むのかを示しています。
「学校で読む」の「で」は、どこで読むのかを示しています。
助動詞|意味を付け足す言葉
助動詞は、ほかの言葉に意味を付け足す言葉です。
- ない
- た
- だ
- ます
- れる
たとえば、「読んだ」の「だ」は、過去の意味を付け足しています。
「読まない」の「ない」は、打ち消しの意味を付け足しています。
ミニ会話|品詞を見分けるとき
健太:「“学校”は名詞?」
恵子:「うん。場所の名前だから名詞だね。」
健太:「“走る”は動詞?」
恵子:「動きを表すから動詞だよ。」
悪もこあい先生:「“きれい”は最後が“い”だから形容詞でいいのでは?」
もこあい先生:「そこは注意です。“きれいだ”と“だ”で言い切れるので、形容動詞として考えます。」

自立語と付属語の違い|一人で意味がわかるかを見る
国語文法では、自立語と付属語という言葉も出てきます。
自立語は、それだけで意味がわかりやすい言葉です。
- 学校
- 本
- 読む
- 楽しい
一方、付属語は、ほかの言葉について意味を助ける言葉です。
- は
- を
- で
- た
- ない
たとえば、「学校」だけなら、場所の名前として意味がわかります。
でも、「は」だけ、「を」だけでは、意味がわかりにくいですよね。
このように、一人で意味がわかりやすいかを見ると、自立語と付属語の違いが見えやすくなります。
| 種類 | 特徴 | 例 |
|---|---|---|
| 自立語 | それだけで意味がわかりやすい | 学校、読む、楽しい、静かだ |
| 付属語 | ほかの言葉について意味を助ける | は、を、で、た、ない |

国語文法は、普段の会話でも少しずつ練習できる
国語文法というと、教科書や問題集の中だけで勉強するものに見えるかもしれません。
でも、文法はふだんの会話の中にもたくさんあります。
たとえば、友だちと話しているときの「行く」「食べる」「見る」は動詞です。
人や物の名前は名詞です。
「楽しい」「寒い」「大きい」は形容詞です。
つまり、国語文法は特別な暗記だけではなく、ふだん使っている言葉に名前をつけて整理する勉強でもあります。
| 普段の言葉 | 文法で見ると | 見分けるポイント |
|---|---|---|
| 走る・食べる・見る | 動詞 | 動きや状態を表す |
| 学校・友だち・本 | 名詞 | 人・もの・場所・ことの名前 |
| 楽しい・寒い・大きい | 形容詞 | 「い」で言い切れる |
| 静かだ・きれいだ | 形容動詞 | 「だ」で言い切れる |
| 私は・本を・学校へ | 助詞 | 言葉と言葉の関係をつなぐ |
いきなり全部の品詞を覚えようとしなくても大丈夫です。
まずは、会話の中で出てきた言葉を1つだけ選んで、「これは動きかな」「名前かな」「様子かな」と考えてみましょう。

コラム|同じ意味でも、言葉の選び方で伝わり方は変わる
文法を勉強するときは、「これは名詞」「これは動詞」と名前を覚えることに目が向きやすいです。
でも、言葉を学ぶ目的は、テストで正解することだけではありません。
同じような意味でも、どの言葉を選ぶかによって、相手への伝わり方は変わります。
- 「うるさい」より「少し声を小さくしてほしい」
- 「わからない」より「ここまではわかったけれど、この先がわからない」
- 「無理」より「今は難しいけれど、ここまでならできる」
言葉を少し変えるだけで、きつく聞こえにくくなったり、自分の考えが伝わりやすくなったりします。
国語文法は、言葉に名前をつける勉強です。
そして、その先には「どんな言葉を選ぶと、相手に伝わりやすいか」を考える力があります。
文法を覚えることは、ただの暗記ではなく、自分の言葉を整える練習にもつながります。
ミニ会話|言葉の選び方
健太:「うるさい!」
恵子:「少し声を小さくしてくれる? のほうが伝わりやすいかも。」
悪もこあい先生:「黙れ!でよくないか?」
もこあい先生:「同じ気持ちでも、言葉の選び方で伝わり方は変わります。」
この「相手にどう伝わるか」を考える力は、敬語の理解にもつながります。

敬語につなげる|動詞が見えると尊敬語・謙譲語もわかりやすくなる
国語文法で「動詞」が少し見えるようになると、敬語も整理しやすくなります。
たとえば、次の2つの文を比べてみましょう。
- 先生が言う
- 私が言う
どちらも中心になる動きは「言う」です。
でも、動作をしている人が先生なのか、自分なのかで、敬語の形は変わります。
- 先生が言う → 先生がおっしゃる
- 私が言う → 私が申し上げる
つまり、敬語はただの言い換え暗記ではありません。
誰が何をするのかを見る文法の練習でもあります。
だから、文の中で動詞を見つけられるようになると、尊敬語・謙譲語・丁寧語も少し整理しやすくなります。
敬語につながる考え方
- まず、文の中の動詞を見る
- 次に、誰の動作かを見る
- 目上の人の動作なら尊敬語
- 自分側の動作なら謙譲語
- 文全体をていねいにするなら丁寧語
尊敬語・謙譲語・丁寧語の違いをくわしく確認したい人は、次の記事も参考にしてください。
尊敬語・謙譲語・丁寧語の違いとは?見分け方を例文つきでわかりやすく解説

敬語に進む前の確認
敬語の記事へ進む前に、次の3つを確認してみましょう。
敬語に進む前の確認
- 文の中で、動作を表す言葉を見つけられる
- 「誰が何をしたのか」を少し意識できる
- 動詞が敬語で形を変えることを知っている
ここまで確認できたら、尊敬語・謙譲語・丁寧語の記事にも進みやすくなります。
もしまだ不安でも大丈夫です。
敬語も、最初から全部を暗記する必要はありません。
まずは「誰の動作か」を見るところから始めると、少しずつ整理できます。
今日できる最小行動|1文だけ文節に分けてみよう
最後に、今日できることを1つだけやってみましょう。
次の文を、文節に分けてみてください。
恵子は昨日図書館で本を借りた。
「ね」を入れて読んでみると、区切りやすくなります。
答えと考え方を見る
恵子は / 昨日 / 図書館で / 本を / 借りた
「恵子はね」「昨日ね」「図書館でね」「本をね」「借りたね」と入れると、文節のまとまりが見えやすくなります。
これだけで大丈夫です。
国語文法は、一度に全部を覚えるより、まず1文だけ見てみることが大切です。

まとめ|国語文法は、名前を丸暗記する前に「役割」で見る
国語文法は、難しい言葉がたくさん出てくるので、最初はわかりにくく感じるかもしれません。
でも、最初からすべてを暗記しようとしなくて大丈夫です。
まずは、次の3つを意識してみましょう。
- 文節は、文を意味のまとまりで大きく分ける
- 単語は、文をさらに細かく分ける
- 品詞は、単語の役割につけられた名前
文法は、ただ名前を覚えるだけの勉強ではありません。
文のしくみを見る力、言葉を選ぶ力、相手に伝わる言葉を考える力にもつながります。
まずは、今日の1文だけで大丈夫です。
「ね」を入れて文節に分けるところから、少しずつ始めてみましょう。
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文節・単語・品詞の違いから確認したい人は、こちらの記事も参考にしてください。
よくある質問|文節・単語・品詞で迷ったとき
Q. 文節と単語の違いは何ですか?
文節は、文を意味のまとまりで大きく分けたものです。
一方、単語は、文をさらに細かく分けたものです。
たとえば、
健太は学校で本を読んだ。
という文なら、文節では次のように分けられます。
- 健太は
- 学校で
- 本を
- 読んだ
単語で見ると、さらに細かく分けて考えます。
- 健太
- は
- 学校
- で
- 本
- を
- 読ん
- だ
つまり、文節は「大きく分ける」、単語は「細かく分ける」と考えると整理しやすくなります。
Q. 品詞は全部覚えないとだめですか?
最初から全部を完璧に覚えようとしなくて大丈夫です。
まずは、よく出る品詞から確認しましょう。
- 名詞:もの・人・場所などの名前
- 動詞:動きや動作を表す言葉
- 形容詞:「楽しい」「大きい」のように様子を表す言葉
- 形容動詞:「静かだ」「きれいだ」のように様子を表す言葉
- 助詞:「は」「が」「を」「に」「で」など、言葉と言葉をつなぐ言葉
- 助動詞:「ない」「た」「だ」など、意味を足す言葉
品詞は、名前を丸暗記するよりも、「その単語が文の中でどんな役割をしているか」を見ることが大切です。
Q. 助詞と助動詞はどう見分けますか?
助詞は、言葉と言葉の関係をつなぐ言葉です。
たとえば、
- 健太は
- 学校で
- 本を
の「は」「で」「を」は助詞です。
助動詞は、動詞などのあとについて、意味を足す言葉です。
たとえば、
- 読まない
- 読んだ
- 静かだ
の「ない」「だ」などは、意味を足している言葉として考えます。
迷ったときは、「言葉と言葉をつないでいるのか」「意味を足しているのか」を見てみましょう。
Q. 「読んだ」はどう分ければいいですか?
中学生向けの最初の確認では、まず
読ん / だ
のように分けて考えるとわかりやすいです。
「読ん」は動作を表す部分、「だ」は過去などの意味を足す部分として見ることができます。
ただし、学校や教材によって説明の仕方が少し違う場合もあります。まずは、「動詞の部分」と「意味を足す部分」に分けて見る練習から始めましょう。
Q. 敬語と国語文法は関係ありますか?
関係あります。
敬語では、「誰の動作か」を見ることが大切です。
たとえば、
- 先生が言う → おっしゃる
- 私が言う → 申し上げる
のように、同じ「言う」でも、誰の動作かによって使う敬語が変わります。
そのため、動詞や文の中の役割が少し見えるようになると、尊敬語・謙譲語・丁寧語も整理しやすくなります。
もこあい先生より
文法は、言葉をむずかしくするためのものではありません。
文節・単語・品詞を少しずつ見ていくと、「言葉がどう動いているのか」が見えやすくなります。
「今日の“なんで?”を大切にしよう。正解より、考えた道すじが宝もの。」
参考文献・参照資料
この記事では、中学生向けに読みやすくするため、学校文法の基本的な考え方をかみ砕いて説明しています。より詳しく確認したい場合は、以下の資料も参考にしてください。
- 文部科学省「中学校学習指導要領解説」
- 文部科学省「中学校学習指導要領(平成29年告示)解説 国語編」
- 光村図書「中学校 国語」
- 光村図書「年間指導計画・評価計画資料|中学校 国語」
- 国立国語研究所「国語科の学校文法における『品詞』について」
補足
学校や教科書によって、説明の順番や用語の扱いが少し異なる場合があります。定期テスト対策では、学校で配られた教科書・ワーク・授業ノートの説明を優先して確認してください。

