文章を書き終えたあと、「これで大丈夫かな」と不安になることはありませんか。

この記事では、提出前にどこをどの順番で見直せばいいかを、できるだけ分かりやすく整理しています。作文・小論文・レポートなど、書くものが違っても使いやすい形でまとめました。

この記事について

はじめて推敲を意識する人でも大丈夫です。途中で出てくる言葉はできるだけやさしく説明し、分かりにくい単語は記事の最後にミニ辞書としてまとめています。

急いでいる人は、後半の「スクショ保存用|提出前に見るチェックまとめ」から先に見ても大丈夫です。じっくり理解したい人は、上から順番に読んでいくと流れがつかみやすくなります。

目次
  1. 先に結論|提出前はまずこの3つだけ見よう
  2. 📘 そもそも推敲とは?|誤字チェックだけではありません
  3. ⚠️ 健太みたいに、推敲しないまま出すとどうなる?
  4. 提出前に見直す順番はこの6つでOK
  5. 時間がない人向け|30秒・3分・10分の推敲
  6. 直し方が分かるビフォーアフター
  7. 作文・小論文・レポートで、特に見る場所は少し違います
  8. ChatGPTで下書きしたあとに、必ず見たい4つのポイント
  9. スクショ保存用|提出前に見るチェックまとめ
  10. プリントして使える|提出前チェックシート
  11. 📘 ミニ辞書|この記事で出てきた言葉
  12. まとめ|推敲は、がんばって書いた文章をちゃんと届けるための最後のひと押し
  13. 参考文献・出典

先に結論|提出前はまずこの3つだけ見よう

時間がないときは、全部を完璧に直そうとしなくて大丈夫です。
まずは次の3つだけ確認しましょう。

  • 誤字・脱字:変換ミスや助詞の抜けがないか
  • 文末:「です・ます」「だ・である」が混ざっていないか
  • 話の流れ:いちばん言いたいことが最後まで見えるか

この3つだけでも、提出前の「もったいないミス」はかなり減らせます。
余裕があれば、同じ言葉のくり返し、一文の長さ、主語と述語まで見ていきましょう。

📘 そもそも推敲とは?|誤字チェックだけではありません

推敲とは、書いた文章を読み返して、「伝わるか」「読みやすいか」「ズレていないか」を整える作業です。

誤字や脱字を直すだけでなく、文末がそろっているか、同じ言葉が続いていないか、いちばん言いたいことが見えるかまで見直します。

つまり推敲は、文章を特別に上手く見せるためだけのものではありません。がんばって書いた内容を、相手に届きやすい形へ整える最後のひと押しです。

⚠️ 健太みたいに、推敲しないまま出すとどうなる?

作文を書き終えて安心した健太が、見直しをしないまま提出しようとしている場面の挿絵

健太は、作文を書き終えたときに「よし、できた!」と思いました。時間もあまりなかったので、そのまま提出しました。

でも、あとで読み返してみると、少し気になるところがありました。

同じ言葉が何回も続いていたり、文末が「〜と思いました」ばかりになっていたり、いちばん言いたいことが少しぼやけていたりしたのです。誤字はほとんどなくても、なんとなく読みにくい。そんな“もったいない文章”になっていました。

健太は、サボっていたわけではありません。ちゃんと考えて、ちゃんと書いていました。ただ、書き終えた安心感で、そのまま出してしまっただけです。

推敲をしないと、内容が悪くなくても、読みにくい・伝わりにくい・もったいない減点につながることがあります。だから推敲は、特別な人だけがするものではありません。がんばって書いた文章を、ちゃんと伝わる形に整えるために大切な作業です。

では、提出前にどこから見直せばいいのでしょうか。推敲が苦手な人は、全部を一気に直そうとしなくて大丈夫です。見る場所を順番に分けるだけで、文章はかなり整いやすくなります。

提出前に見る順番を、誤字・文末・重複・一文の長さ・主語と述語・話の流れの6段階で示した図
推敲は、思いついたところから直すより「見る順番」を決めると進めやすくなります。

提出前に見直す順番はこの6つでOK

推敲というと難しく感じるかもしれませんが、実際は見る場所を分けるだけです。おすすめは、次の順番で見直すことです。細かいところから順に整えると、途中で混乱しにくくなります。

順番 見る場所 よくあるミス どう直すか
1 誤字・脱字 変換ミス、送り仮名、助詞の抜け 声に出すつもりでゆっくり読む
2 文末 「です・ます」と「だ・である」が混ざる どちらかにそろえる
3 同じ言葉のくり返し 「思う」「大切」「すごい」が続く 言い換えるか、1つ削る
4 一文の長さ 1文が長くて読みにくい 1文1メッセージに分ける
5 主語と述語 何を言いたい文か分かりにくい 主語と述語がつながる形に直す
6 話の流れ 結論が見えない、話が飛ぶ 結論→理由→例の流れを確認する

① まずは誤字・脱字を見る

最初に見るのは、いちばん分かりやすいミスです。誤字や助詞のズレは、小さく見えても読み手の引っかかりになります。ここは内容より先に、表面のミスを減らすつもりで見直すとやりやすいです。

② 次に文末をそろえる

「です・ます」と「だ・である」が混ざると、文章の印象が不安定になります。また、文末が「〜と思いました」ばかり続くと、単調にも見えます。まずは文体をそろえることを意識すると、かなり読みやすくなります。

③ 同じ言葉のくり返しを減らす

書いていると、自分では気づかないうちに同じ言葉を何度も使ってしまいます。特に「思う」「大切」「すごい」は続きやすい言葉です。同じ意味でも、少し言い換えるだけで文章の見え方はかなり変わります。

④ 一文が長すぎないかを見る

一文が長いと、読み手は途中で何が言いたいのか分かりにくくなります。読んでいて息が長いと感じる文は、区切れることが多いです。迷ったら、1文に入れる内容は1つくらいの意識で見ると整えやすいです。

⑤ 主語と述語がつながっているか確かめる

書いている途中で文が伸びると、主語と述語の関係がズレることがあります。すると、文法的には読めても、何を言いたいかがぼやけます。ここでは、誰が・何が、どうしたのかが自然につながっているかを見ます。

⑥ 最後に話の流れを確認する

最後は、文章全体の流れです。一文ずつ正しくても、全体で読むと話が飛んで見えることがあります。結論、理由、具体例が自然につながっているかを見ると、伝わりやすさが上がります。

相手に送る文章なら、敬語も最後に確認しよう

先生・職場の人・大学の先生・企業の担当者などに送る文章では、誤字や文の流れだけでなく、敬語の使い方も読み手への印象に関わります。

特に、尊敬語・謙譲語・丁寧語は「誰の動作か」で見ると整理しやすくなります。

尊敬語・謙譲語・丁寧語の違いと見分け方を例文つきで解説

よくある勘違い

  • 誤字だけ見れば十分だと思ってしまう
  • 最初から全部直そうとして止まってしまう
  • 書いた直後の「たぶん大丈夫」を信じてしまう

時間がない人向け|30秒・3分・10分の推敲

いつも完璧に見直せるとは限りません。だからこそ、残り時間に合わせて見る場所を絞るのがおすすめです。短時間でも、見る順番があるだけで“もったいないミス”はかなり減らせます。

残り時間に応じて、30秒・3分・10分でどこを見直すかを比較した図
時間がないときは、全部やろうとせず「どこまで見るか」を決めるのがコツです。

30秒しかないときはここだけ

  • 誤字・脱字
  • 文末の乱れ
  • 最後の一文

3分あるときはここまで見る

  • 誤字・脱字
  • 文末
  • 同じ言葉のくり返し
  • 一文の長さ
  • 主語と述語

10分あるときはここまで整えたい

  • 誤字・脱字
  • 文末
  • 重複表現
  • 一文の長さ
  • 主語と述語
  • 全体の流れ
  • 課題からズレていないか
  • AIっぽい表現が残っていないか

どこまで直せば十分?

迷ったら、まずは「誤字がない・文末がそろっている・いちばん言いたいことが見える」の3つを目安にしてください。ここが整うだけでも、文章はかなり読みやすくなります。

直し方が分かるビフォーアフター

推敲は「ここを見よう」と言われるだけだと、実際にどう直すのか分かりにくいことがあります。そこで、よくある例を2つだけ見てみます。少し直すだけでも、文章の読みやすさはかなり変わります。

推敲しなかった文章と推敲した文章を見比べて、違いが分かるようにした比較図
「どこを直すのか」が見えると、推敲は急にやりやすくなります。

例① 同じ文末が続いて読みにくい

推敲しなかった文

私はこの出来事が大切だと思いました。とても大切だと思いました。忘れてはいけないと思いました。

推敲した文

私はこの出来事が強く心に残りました。自分の考え方が少し変わったと感じたからです。だから、簡単には忘れたくないと思いました。

変わったポイント:「〜と思いました」の連続を減らして、理由が少し見える形にしました。

例② 理由がふわっとしている

推敲しなかった文

この本はすごくよかったです。いろいろ考えさせられたからです。

推敲した文

この本を読んで、自分が当たり前だと思っていた考え方を見直したくなりました。特に、主人公の選択を見たときに、自分ならどうするかを考えたからです。

変わったポイント:「よかった」「考えさせられた」を、何をどう考えたのかまで少し具体化しました。

例③ 主語と述語がズレている

推敲しなかった文

私がこの文章で伝えたいことは、毎日少しずつ練習するのが大切です。

推敲した文

私がこの文章で伝えたいことは、毎日少しずつ練習することの大切さです。

変わったポイント:「伝えたいことは」と自然につながる形に直しました。
主語と述語がつながると、読み手が意味を取りやすくなります。

例④ AIっぽい文章を自分の言葉に戻す

推敲しなかった文

この経験は、私に多角的な視点の重要性を認識させました。

推敲した文

この経験を通して、私は一つの見方だけで決めつけないことが大切だと感じました。

変わったポイント:
かたい言い回しを、自分でも自然に使えそうな表現へ戻しました。
AIで下書きした文章は、最後に自分の言葉に直すと伝わりやすくなります。

作文・小論文・レポートで、特に見る場所は少し違います

推敲の基本は同じでも、文章の種類によって大事なポイントは少し変わります。ここを分けて考えると、見直しがもっとしやすくなります。「何を書く文章なのか」に合わせて見るのがコツです。

種類 特に見る点 よくある失敗 最後に確認したいこと
作文 気持ちや場面が伝わるか 感想だけで終わる、同じ表現が続く 自分がいちばん言いたいことが見えるか
小論文 主張と理由がつながっているか 意見はあるが根拠が弱い、設問からズレる 結論→理由→具体例の流れになっているか
レポート 根拠・引用・文体・書式が整っているか 引用があいまい、文体が混ざる、条件漏れ 提出条件と参考文献まで確認できているか

ここは、文章の種類ごとに細かく見るとさらに理解しやすくなります。詳しく見たい人は、手元の作文記事・小論文記事・レポート記事と合わせて読むと、見直しの視点がつながりやすくなります。

ChatGPTで下書きしたあとに、必ず見たい4つのポイント

AIを使うと、下書きのスピードは上がります。でも、そのまま出すと自分の言葉ではない感じや、中身の薄さが残ることがあります。最後は自分で見直して、文章を自分のものに戻すことが大切です。

① 自分が普段使わない言い回しが混ざっていないか

ふだん使わない硬い表現や、急によそいきの言い回しが入ると不自然に見えます。自分が口では言わない表現は、少しやさしく直してみると自然になります。

② きれいだけど中身が薄い文になっていないか

AIは形の整った文を出しやすい反面、理由や具体性が弱いことがあります。「きれいに見える」だけで終わっていないかを確認します。

③ 事実・引用・出典があいまいではないか

とくにレポートや説明文では、事実関係があいまいなまま残ると危険です。引用や参考情報は、自分でも必ず確認しておくと安心です。

④ 最後に自分の言葉へ戻せているか

いちばん大切なのはここです。「自分は本当にこれを言いたいのか」を見直して、必要なら言い換えます。AIを使っても、最後に文章を仕上げるのは自分です。

スクショ保存用|提出前に見るチェックまとめ

提出直前に毎回本文を全部読むのは大変です。そんなときは、ここだけ保存して見返せるようにしておくと便利です。スマホでスクショしやすいように、短くまとめました。

提出前チェック|保存用

  • 誤字・脱字はないか
  • 文末はそろっているか
  • 同じ言葉をくり返していないか
  • 一文が長すぎないか
  • 主語と述語がズレていないか
  • 話の流れが自然か
  • 課題からズレていないか
  • AIの文をそのまま残していないか
スマホでチェックまとめを保存する場面と、紙に印刷して提出前に確認する場面を示した図
急いでいる日はスクショ、本気で整えたい日は紙で確認。使い分けると続けやすくなります。

プリントして使える|提出前チェックシート

本気で文章を整えたい人は、紙で確認すると気づきやすいことがあります。印刷して使えるように、チェック式でも置いておきます。レポートや作文の提出前に、1つずつ確認してみてください。

提出前チェックシート

  • □ 誤字・脱字はない
  • □ 文末の形はそろっている
  • □ 同じ言葉を続けて使っていない
  • □ 一文が長すぎない
  • □ 主語と述語がずれていない
  • □ 話の流れが自然である
  • □ 課題や設問からズレていない
  • □ 引用・根拠・参考文献を確認した
  • □ 提出形式や条件を確認した
  • □ AIの文をそのまま残していない

📘 ミニ辞書|この記事で出てきた言葉

クリックして開く:言葉の意味を確認する

推敲

書いた文章を読み返して、誤字だけでなく、読みやすさや伝わりやすさまで整えることです。

文末

文の終わりの言い方です。「です・ます」「だ・である」などが混ざると、文章の印象が不安定になります。

主語

「誰が」「何が」にあたる部分です。文章の中心になる言葉です。

述語

「どうする」「どうだ」にあたる部分です。主語と自然につながっているかが大事です。

表記ゆれ

同じ意味なのに書き方がそろっていないことです。たとえば「できる」と「出来る」が混ざるような状態です。

重複表現

同じ意味や同じ言葉がくり返し出て、文章がくどくなることです。

まとめ|推敲は、がんばって書いた文章をちゃんと届けるための最後のひと押し

推敲は、文章を完璧にするためだけの作業ではありません。もったいない減点を減らして、伝わりやすく整える作業です。

だから、全部を一気に直そうとしなくても大丈夫です。迷ったら、まずは誤字 → 文末 → 流れの3つだけでも見てみてください。それだけでも、文章はかなり変わります。

もこあい先生より:「今日の“なんで?”を大切にしよう。正解より、考えた道のりが宝もの。」

参考文献・出典

※引用・要約には解釈の幅や誤りの可能性があります。必要に応じて一次情報をご確認ください。

  1. 文化庁「公用文作成の考え方(建議)」

    https://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkashingikai/kokugo/hokoku/pdf/93651301_01.pdf

    参照日:2026年5月6日
    本記事では、読み手に伝わりやすい文章、正確な表現、一文を分かりやすく整える考え方の参考として使用しました。
  2. 文部科学省「中学校学習指導要領解説 国語編」

    https://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2019/03/18/1387018_002.pdf

    参照日:2026年5月6日
    本記事では、文章を読み返し、表記・語句・文の使い方・段落の関係などを見直す「推敲」の考え方の参考として使用しました。
  3. 文部科学省「高等学校学習指導要領解説 国語編」

    https://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2019/11/22/1407073_02_1_2.pdf

    参照日:2026年5月6日
    本記事では、作文・小論文・レポートなどで、自分の考えを適切に表現するための国語科の学習内容を確認する参考として使用しました。
  4. 国立国語研究所「読点の打ち方―読みやすい読点について考える―」

    https://www2.ninjal.ac.jp/tanken/2022/touten/

    参照日:2026年5月6日
    本記事では、読点を入れすぎたり少なすぎたりせず、読みやすい文章に整える視点の参考として使用しました。
  5. 文化庁「常用漢字表(平成22年内閣告示第2号)」

    https://www.bunka.go.jp/kokugo_nihongo/sisaku/joho/joho/kijun/naikaku/kanji/index.html

    参照日:2026年5月6日
    本記事では、漢字表記や変換ミスを確認するときの基礎資料として参照しました。
  6. 文化庁「送り仮名の付け方」

    https://www.bunka.go.jp/kokugo_nihongo/sisaku/joho/joho/kijun/naikaku/okurikana/index.html

    参照日:2026年5月6日
    本記事では、送り仮名や表記のゆれを確認する際の参考資料として使用しました。
  7. 文部科学省「国語科の指導におけるICTの活用について」

    https://www.mext.go.jp/content/20201110-mxt_jogai01-000010146_001.pdf

    参照日:2026年5月6日
    本記事では、文章作成ソフトや校閲機能を使って文章を見直す考え方の参考として使用しました。