「どうも」って結局どういう意味?|もこコトネと考える日本語の不思議
ある日のこと。
もこコトネが、もこあい先生のところへやってきました。
もこコトネ「先生、どうも!」
もこあい先生「どうも」
もこコトネは、そのまま数歩歩きました。
そして、ぴたりと止まります。
もこコトネ「……先生」
もこあい先生「なに?」
もこコトネ「今の『どうも』って、何だったんですか?」
もこあい先生「何だったって?」
もこコトネ「ありがとう? こんにちは? それとも……ただの『どうも』?」
たしかに不思議です。
私たちは、
- どうもありがとうございます
- どうもすみません
- あ、どうも
- どうも変だ
- どうもうまくいかない
- どうも雨になりそうだ
のように、いろいろなところで「どうも」を使います。
ところが、全部を同じ意味に置き換えようとすると、うまくいきません。
では、「どうも」って結局どういう意味なのでしょうか。
今回も、もこコトネと一緒に日本語の「なんで?」を考えてみましょう。
- 最初に結論|「どうも」は一つの意味だけでは説明しにくい
- ちょっとだけ文法|「どうも」には副詞と感動詞の使い方がある
- ① 「どうもありがとうございます」の「どうも」
- ② 「どうもすみません」の「どうも」
- 深掘り|なぜ「どうも」は「ありがとう」にも「すみません」にも付くの?
- 「どうも」を外して比べてみよう
- ③ 「あ、どうも」だけなら何の意味?
- ④ 「どうも」が軽いあいさつになることもある
- ここまでの「どうも」を比べてみよう
- ⑤ 「どうも変だ」は、あいさつではない
- 「どうも=なんとなく」と覚えればいい?
- ⑥ 「どうもうまくいかない」は少し違う
- ⑦ 「どうも雨になりそうだ」は?
- 7つの例をまとめて比べてみよう
- 悪もこあい先生「どうも」
- コラム|「どうも」の担当範囲、広すぎませんか?
- 「どうも」を見る4チェック
- ミニクイズ|この「どうも」は何をしている?
- もこコトネと見る|日本語の3ステップ
- これまでの「もこコトネと考える日本語の不思議」
- 保存用|「どうも」を見る4チェック
- よくある質問(FAQ)
- もこコトネの今日の「なんで?」
- まとめ|「どうも」の意味は、後ろの言葉・文・場面から考える
- 参考文献・参考資料
- 訂正・追記履歴
最初に結論|「どうも」は一つの意味だけでは説明しにくい
「どうも」には、いつでも一つだけの意味があるわけではありません。
たとえば、
どうもありがとうございます。
と、
どうも変だ。
では、「どうも」の働きが違います。
さらに、
A「これ、どうぞ」
B「あ、どうも」
のように、「どうも」だけで使うこともあります。
そこで今回は、
- 後ろに何が続いているか
- 「どうも」だけで使われているか
- 文の中でどんな働きをしているか
- どんな場面なのか
を見ていきます。
「どうも=○○」と一語だけで決めない。
これが今回の大切なポイントです。
ちょっとだけ文法|「どうも」には副詞と感動詞の使い方がある
辞書を見ると、「どうも」は大きく分けて、
- 文の中で使われる副詞
- 「どうも」だけでも使われる感動詞
として整理されています。
たとえば、
どうも調子がおかしい。
の「どうも」は、文の中で使われています。
一方、
A「これ、どうぞ」
B「あ、どうも」
の「どうも」は、それだけでも一つの受け答えになっています。
もこコトネ「副詞とか感動詞とか、覚えないとダメですか?」
もこあい先生「名前まで覚えなくても大丈夫。『文の中のどうも』と『単独のどうも』がある、と分かれば十分だよ」
この記事でも、難しい文法用語を覚えることより、
実際の文や場面で、どんな働きをしているか
を見ることを大切にします。
① 「どうもありがとうございます」の「どうも」
まずは、分かりやすい例です。
もこコトネが落としたノートを、もこあい先生が拾いました。
もこコトネ「どうもありがとうございます!」
この場合、「どうも」のあとには、
「ありがとうございます」
が続いています。
「どうもありがとう」「どうもありがとうございます」のように、感謝の気持ちを強く表す形として使われます。
ここで大切なのは、
「どうも」だけを切り離して意味を決めないこと。
後ろに続く「ありがとうございます」まで見ると、感謝の場面だと分かりやすくなります。
もこコトネ「まず、後ろの言葉を見るんですね!」
もこあい先生「今回はそれが大きな手がかりだね」
② 「どうもすみません」の「どうも」
今度は、謝る場面です。
もこコトネが、うっかり先生の机にぶつかってしまいました。
もこコトネ「どうもすみません!」
今度は、「どうも」のあとに、
「すみません」
が続いています。
「どうも」は、感謝の言葉にだけ付くわけではありません。
謝罪の表現と結びつき、謝る気持ちを強く表す形として使われることもあります。
もこコトネ「じゃあ、『どうも=ありがとう』ではないんですね」
もこあい先生「そう。後ろに何が続くかで、役割が見えてくるね」
深掘り|なぜ「どうも」は「ありがとう」にも「すみません」にも付くの?
ここで、もこコトネがもう一つ疑問を持ちました。
もこコトネ「先生、『ありがとう』と『すみません』って、かなり違う言葉ですよね?」
もこあい先生「そうだね」
もこコトネ「なのに、どうして両方に『どうも』が付くんですか?」
これは、「どうも」の歴史を少し見ると面白くなります。
国立国語研究所の「ことば研究館」によると、「どうも」はもともと、
「どう考えても」「あれこれ考えても」
のような意味を付け加える言葉でした。
江戸時代後期には、話し手にとって望ましくない出来事について述べるときにも使われていたとされています。
そして、相手とのやり取りの中で、
相手に対して恐縮していることを示す働き
が生まれていったと考えられています。
ここから、
「どうもすみません」
のような謝罪との結びつきは、比較的イメージしやすいでしょう。
では、なぜ「ありがとう」にも付くのでしょうか。
実は日本語では、何かをしてもらったときに、
「ありがとうございます」
だけでなく、
「すみません」
と言うことがあります。
たとえば、エレベーターで知らない人が「開」のボタンを押して待ってくれたとします。
そのとき、
「ありがとうございます」
と言うこともできますが、
「すみません」
と返すこともあります。
これは、
「自分のために相手に手間をかけてもらった」
という相手の負担にも目を向けているからです。
つまり、
恐縮 → 謝罪
だけでなく、
恐縮 → 感謝
にもつながる部分があったと考えられます。
そして、19世紀末から20世紀初頭には、
「どうもすみません」
「どうもありがとう」
のような使い方が普通に見られるようになったとされています。
もこコトネ「『ありがとう』と『すみません』が別々に『どうも』を拾ったんじゃなくて、途中に『恐縮』というつながりがあったんですね」
もこあい先生「今の使い方だけでなく、どう変わってきたかを見ると分かることもあるんだね」
短い「どうも」にも、長い歴史が隠れています。
「どうも」を外して比べてみよう
ここで、シリーズ恒例の「外して比べる」をやってみましょう。
「どうも」がある
どうもありがとうございます。
「どうも」がない
ありがとうございます。
どちらも感謝を表しています。
つまり、この例では「どうも」を外しても、
感謝という中心部分は残ります。
同じように、
どうもすみません。
から「どうも」を外して、
すみません。
としても、謝罪の中心部分は残ります。
もこコトネ「『どうも』だけに『ありがとう』や『ごめんなさい』が全部入っているわけじゃないんですね」
もこあい先生「そう。組み合わせ全体を見ると分かりやすいね」
③ 「あ、どうも」だけなら何の意味?
ここから少し難しくなります。
もこあい先生が、もこコトネにお菓子を一つ渡しました。
もこあい先生「はい、どうぞ」
もこコトネ「あ、どうも」
今度は「ありがとう」がありません。
でも、この場面なら、
軽いお礼・謝意として受け取ることができます。
つまり、「どうも」は単独でも、前後の場面によって軽い謝意を表すことがあります。
もこコトネ「『ありがとう』って言ってないのに、お礼っぽくなる!」
もこあい先生「だから、場面を見る必要があるんだね」
④ 「どうも」が軽いあいさつになることもある
さらに、こんな場面もあります。
知っている人と廊下ですれ違いました。
A「どうも」
B「どうも」
これだけでやり取りが終わることがあります。
この場合は、
「どうもありがとう」でも、
「どうもすみません」でもありません。
軽いあいさつ
として使われていると考えられます。
ただし、「どうも」は、いつでも誰にでも使える万能あいさつではありません。
くだけた印象になることもあるため、相手との関係や場面を見る必要があります。
もこコトネ「単独の『どうも』でも、お礼になったり、あいさつになったりするんですね」
ここまでの「どうも」を比べてみよう
| 例 | 見えやすい働き |
|---|---|
| どうもありがとうございます | 感謝の表現と結びつく |
| どうもすみません | 謝罪の表現と結びつく |
| あ、どうも | 場面によって軽いお礼 |
| A「どうも」B「どうも」 | 軽いあいさつ |
ここまでだけでも、
「どうも=ありがとう」
と一つに決められないことが分かります。
でも、「どうも」にはまだ別の使い方があります。
⑤ 「どうも変だ」は、あいさつではない
もこコトネが教室の時計を見ました。
もこコトネ「先生、この時計……どうも変です」
もこあい先生「今の『どうも』は、あいさつじゃないね」
もちろん、
「どうも変です」=「こんにちは、変です」
ではありません。
この「どうも」は、
原因や理由をはっきり説明できないけれど、そう感じる
ような場面で使われています。
たとえば、
- どうも変だ
- どうも調子がおかしい
などです。
もこコトネ「これは『ありがとう』とも『あいさつ』とも全然違いますね」
もこあい先生「同じ形でも、文の中での働きが違うんだね」
「どうも=なんとなく」と覚えればいい?
ここで、もこコトネがひらめきました。
もこコトネ「分かりました! 『どうも』は『なんとなく』ですね!」
もこあい先生「それだけだと、さっきの『あ、どうも』が説明できないよ」
もこコトネ「あっ」
「どうも変だ」だけを見ると、
「どうも=なんとなく」
と覚えたくなるかもしれません。
でも、
どうもありがとうございます。
や、
A「どうも」
B「どうも」
には、その置き換えは使えません。
つまり、
「どうも=ありがとう」でも、「どうも=なんとなく」でもない。
一つの言葉に、一つの言葉だけを当てはめて終わらせないことが大切です。
⑥ 「どうもうまくいかない」は少し違う
もこコトネがパズルに挑戦しています。
一度やっても失敗。
もう一度やっても失敗。
もこコトネ「うーん……どうもうまくいかない」
この「どうも」も、あいさつではありません。
ここでは、
あれこれ試してみても、なかなか満足できる結果にならない
という気持ちが表れています。
「どうも変だ」と似て見えますが、少し違います。
「どうも変だ」では、原因や理由がはっきりしないまま「変だ」と感じています。
一方、
「どうもうまくいかない」では、何度か試したり考えたりしても、思うような結果にならない感じが見えやすくなります。
⑦ 「どうも雨になりそうだ」は?
今度は、もこコトネが窓の外を見ています。
空には雲が広がってきました。
もこコトネ「どうも明日は雨になりそうですね」
この「どうも」は、
はっきりした根拠や理由をすべて示すわけではないけれど、そうではないかと推測する
ような場面で使われています。
もこコトネ「同じ『どうも』なのに、今度は予想なんですね……」
もこあい先生「後ろの文を見ると、また役割が違うことが分かるね」
7つの例をまとめて比べてみよう
| 例 | 「どうも」の見えやすい働き |
|---|---|
| どうもありがとうございます | 感謝の表現と結びつく |
| どうもすみません | 謝罪の表現と結びつく |
| あ、どうも | 場面によって軽いお礼 |
| A「どうも」B「どうも」 | 軽いあいさつ |
| どうも変だ | 理由ははっきりしないが、そう感じる |
| どうもうまくいかない | 試しても、なかなかうまくいかない |
| どうも明日は雨になりそうだ | 根拠を明確に示さない推測 |
こうして並べると、
同じ「どうも」でも、後ろに続く言葉や文の形によって働きが変わる
ことが分かります。
これは今回の記事で特に大切なポイントです。
同じ形の言葉でも、文の中と会話の中では、違う働きをすることがあります。
悪もこあい先生「どうも」
そのときです。
悪もこあい先生が、優雅に現れました。
悪もこあい先生「どうも」
もこコトネが固まります。
もこコトネ「……どの『どうも』ですか?」
悪もこあい先生「どうもは、どうもよ」
もこコトネ「説明になってません!」
悪もこあい先生は紅茶を一口飲みました。
悪もこあい先生「では、前後と場面から推理しなさい」
もこコトネ「急に教育的!」
コラム|「どうも」の担当範囲、広すぎませんか?
もこコトネがノートを見ながら数え始めました。
もこコトネ「感謝……謝罪……あいさつ……」
「理由は分からないけど変……」
「やってもうまくいかない……」
「たぶん雨……」
もこコトネは顔を上げました。
もこコトネ「先生、『どうも』って働きすぎじゃないですか?」
そこへ悪もこあい先生が戻ってきます。
悪もこあい先生「担当手当を出しましょう」
もこコトネ「『よろしく』のときも言ってましたよね!?」
「どうも」を見る4チェック
実際に「どうも」が出てきたら、辞書の番号を毎回思い出す必要はありません。
まず、次の4つを見てみましょう。
① 後ろに何が続いている?
「どうもありがとう」「どうもすみません」のように、後ろの表現と結びついているかを見ます。
② 「どうも」だけで使われている?
単独なら、場面によって軽い謝意やあいさつとして使われていることがあります。
③ 文の中の「どうも」?
「どうも変だ」「どうもうまくいかない」「どうも雨になりそう」のように、判断・状態・推測などに関わっている場合があります。
④ どんな場面?
何かをもらったあと? 人に会ったところ? 謝っているところ? 何かがおかしいと感じているところ?
前後と場面まで見ると、「どうも」の役割が見えやすくなります。
もこコトネ「まず後ろを見る。それから、文と場面を見る!」
もこあい先生「今回の『どうも』には、その順番が使いやすいね」
ミニクイズ|この「どうも」は何をしている?
第1問
A「これ、お土産です」
B「あ、どうも」
答えを見る
物を受け取った場面なので、軽いお礼・謝意として使われていると考えやすいでしょう。
第2問
A「どうも」
B「どうも」
答えを見る
知っている人どうしが会った場面なら、軽いあいさつとして使われていると考えられます。
第3問
「何度やっても、どうもうまくいかない」
答えを見る
あいさつではありません。あれこれ試しても思うような結果にならない気持ちを表しています。
第4問
「どうも明日は雨になりそうだ」
答えを見る
はっきりした根拠や理由をすべて示さず、「そうなりそうだ」と推測している場面です。
もこコトネと見る|日本語の3ステップ
今回も、シリーズ共通の3ステップが使えます。
- その言葉を見る
- 前後と場面を見る
- 会話の中で何をしているか考える
「どうも」だけを見て、
「どうも=ありがとう」
と決めてしまうと、
「どうも変だ」
が説明できません。
逆に、
「どうも=なんとなく」
とだけ覚えても、
「あ、どうも」
というお礼やあいさつを説明しにくくなります。
だから今回も、
言葉だけで全部決めない。
前後と場面、そして文全体での働きまで見てみましょう。
これまでの「もこコトネと考える日本語の不思議」
このシリーズでは、普段は何気なく使っている日本語の「なんで?」を、前後の会話や場面から考えています。
- 「私はうなぎです」ってどういうこと?|もこコトネと考える日本語の不思議
- 「大丈夫です」はYES?NO?|もこコトネと考える日本語の不思議
- 「今日はちょっと…」だけでなぜ断ったことになるの?|もこコトネと考える日本語の不思議
- 「すみません」は謝る言葉?お礼の言葉?|もこコトネと考える日本語の不思議
- 「よろしくお願いします」って何をお願いしているの?|もこコトネと考える日本語の不思議
- 「お疲れさまです」って疲れていない人にもなぜ言うの?|もこコトネと考える日本語の不思議
保存用|「どうも」を見る4チェック
- ① 後ろに何が続いている?
- ② 「どうも」だけで使われている?
- ③ 文の中の「どうも」?
- ④ どんな場面?
「どうも=○○」と一つに決めず、後ろの言葉・文・場面を見る!
そして、
「この『どうも』は、ここで何をしている?」
と考えてみましょう。
よくある質問(FAQ)
「どうも」は「ありがとう」という意味ですか?
「どうも」だけで軽いお礼として使われる場面はあります。
ただし、「どうも変だ」「どうもうまくいかない」などの使い方もあるため、いつでも「ありがとう」と置き換えられるわけではありません。
「どうも」は「なんとなく」という意味ですか?
「どうも変だ」のように、理由をはっきり説明できないままそう感じる場面では、「なんとなく」に近く感じられることがあります。
しかし、「どうもありがとうございます」や、あいさつの「どうも」には、その説明だけでは足りません。
「どうも」だけであいさつしてもいいですか?
知っている人どうしなどで、軽いあいさつとして使われることがあります。
ただし、くだけた印象になる場合もあるため、相手や場面を見る必要があります。
「どうも変だ」と「どうもうまくいかない」は同じですか?
似ていますが、まったく同じではありません。
「どうも変だ」は、原因や理由がはっきりしないものの、そう感じる場面で使われます。
「どうもうまくいかない」は、あれこれ試しても、なかなか満足できる結果にならない気持ちを表す場面で使われます。
「どうも雨になりそうだ」の「どうも」は?
はっきりした根拠や理由をすべて示さないまま、「そうではないか」と推測する場面で使われています。
もこコトネの今日の「なんで?」
その日の終わり、もこコトネはノートにまとめました。
- 「どうも」には一つだけの意味があるわけではない
- 文の中で使われる「どうも」と、単独で使われる「どうも」がある
- 「どうもありがとう」では感謝の表現と結びつく
- 「どうもすみません」では謝罪の表現と結びつく
- 感謝と謝罪の「どうも」の歴史には「恐縮」が関わっている
- 「どうも」だけで軽いお礼になることがある
- 「どうも」だけで軽いあいさつになることもある
- 「どうも変だ」は、理由がはっきりしないままそう感じる
- 「どうもうまくいかない」は、試してもうまくいかない気持ち
- 「どうも雨になりそうだ」は、根拠を明確に示さない推測
- まず後ろの言葉を見る
- 前後・文・場面を見る
- 文や会話の中で何をしているのか考える
もこコトネがノートを閉じました。
もこコトネ「先生、今日はどうもありがとうございました!」
もこあい先生「どうも」
もこコトネが再び立ち止まります。
もこコトネ「……今のは?」
もこあい先生「前後と場面から考えてみよう」
もこコトネ「先生までクイズにしないでください!」
もこコトネは帰りかけて、もう一度振り返りました。
もこコトネ「そういえば先生、『失礼します』って……何が失礼なんですか?」
もこあい先生は少しだけ遠い目をしました。
もこあい先生「次の『なんで?』が来たね……」
まとめ|「どうも」の意味は、後ろの言葉・文・場面から考える
「どうも」は、一見すると短くて簡単な言葉です。
でも実際には、
- どうもありがとうございます
- どうもすみません
- あ、どうも
- どうも
- どうも変だ
- どうもうまくいかない
- どうも雨になりそうだ
のように、さまざまな使われ方があります。
だから、
「どうも=ありがとう」
や、
「どうも=なんとなく」
のように、一つだけの言葉へ置き換えて終わらせないことが大切です。
まず、
- 後ろに何が続くかを見る
- 前後と場面を見る
- 文や会話の中で何をしているか考える
という順番で見てみましょう。
そして今回、もう一つ覚えておきたいことがあります。
同じ形の言葉でも、後ろに続く言葉や文の形が変わると、働きまで変わることがあります。
短い言葉ほど、前後の言葉や場面が大きなヒントになることがあるのです。
今日の“なんで?”を大切にしよう。
正解より、考えた道のりが宝もの。
参考文献・参考資料
- 小学館『デジタル大辞泉』「どうも」
- 小学館『精選版 日本国語大辞典』「どうも」
- 国立国語研究所「ことば研究館」『「どうもありがとう」「どうもすみません」の「どうも」って何ですか』
- 国立国語研究所「ことば研究館」『「ありがとう」と「すみません」』
- 国際交流基金『いろどり 生活の日本語』
- 国際交流基金「みんなの教材サイト」
※「どうも」の使われ方や受け取られ方は、場面、相手との関係、話し方などによって異なる場合があります。この記事では、日本語学習で違いを見つけやすいよう、代表的な用法と歴史的な背景を整理しています。
訂正・追記履歴
2026年9月22日:初稿作成。「どうもありがとう」「どうもすみません」「どうも」単独に加え、「どうも変だ」「どうもうまくいかない」「どうも雨になりそうだ」を分けて整理しました。また、「どうも」が感謝と謝罪の両方に使われる背景について、国立国語研究所の解説をもとに「恐縮」とのつながりを追記しました。





















