二次方程式までは何とかついていけたのに、二次関数になった瞬間に、

「急に何を見ればいいのか分からなくなった」

と感じていませんか。

たとえば、

  • 平方完成はできるけれど、そのあと何を読めばいいのか分からない
  • 頂点の座標で符号を間違える
  • 軸の式がすぐに出てこない
  • 最大値・最小値では、頂点だけ見ればいいのか迷う
  • 式とグラフが別の話に見えてしまう

こうしたところで止まりやすいのが、二次関数です。

もこあい先生より

「二次関数は、急に新しいことをしているように見えるけれど、実はそうではありません。

今までやってきた展開・因数分解・平方完成が、ここで“グラフの情報を読む道具”としてつながっていきます。」

二次関数で戸惑う高校生に、これまでの数学とのつながりを説明するもこあい先生

この記事では、二次関数を次の流れで整理します。


式を読める形に直す

頂点・軸・開く向きを読む

xの範囲を見る

最大値・最小値を判断する

キーワードは、

平方完成は「計算」だけではなく、式を読める形にする翻訳

という考え方です。

前回の高校数学③で使った平方完成が、ここから二次関数を見るための道具に変わっていきます。


目次
  1. この高校数学シリーズの地図
  2. 最初に確認|二次関数のどこで止まっていますか?
  3. 先に結論|二次関数は「読める形」に翻訳する
  4. 二次方程式と二次関数|同じ平方完成でも目的が違う
  5. 二次関数で最初に見る4つ
  6. 平方完成①|x²の係数が1なら「真ん中の半分」を見る
  7. 平方完成②|x²の係数が1ではないなら、まずくくる
  8. 頂点の符号に注意|「x-p」の形で読む
  9. 定義域と値域|最大・最小の前にここを見る
  10. 最大・最小①|xがすべての実数を動く場合
  11. 最大・最小②|xの範囲が指定されている場合
  12. 例題1|上に開く・頂点が範囲内
  13. 例題2|上に開く・頂点が範囲外
  14. 例題3|下に開く・頂点が範囲内
  15. 最大・最小で迷ったら|ラフなグラフを描く
  16. 悪もこあい先生の罠|二次関数でやりがちな3つの近道
  17. 二次関数でよくある6つのミス
  18. ミニ診断|どこまで自分で読める?
  19. AIを使って練習するときは「答え」より途中を見てもらう
  20. 分からなくなったときの戻り道
  21. 保存用|二次関数を見る6項目チェック
  22. ミニ辞典|二次関数で出てくる言葉
  23. まとめ|二次関数は「計算して終わり」ではない
  24. 今日できる最小行動
  25. 次に読むなら|二次関数のグラフへ
  26. 訂正・追記履歴
  27. 参考文献・確認資料

この高校数学シリーズの地図

まずは、今回の二次関数がシリーズのどこにあるのかを確認しておきましょう。

高校数学①|展開
式を広げる

高校数学②|因数分解
広がった式を、かけ算の形へ戻す

高校数学③|二次方程式
式の形を見て、xを求める方法を選ぶ

高校数学④|二次関数 ← 今ここ
平方完成して、式から情報を読む

高校数学⑤|二次関数のグラフ
a・p・qからグラフの動きを読む・描く

二次関数だけを突然理解しようとするより、

「これまで覚えた計算が、何のために使われているのか」

をつなげて見ると分かりやすくなります。

展開から二次関数のグラフまでをつなぐ高校数学①〜⑤の学習地図


最初に確認|二次関数のどこで止まっていますか?

まず、自分がどこで止まっているのかを確認してみましょう。

A|平方完成そのものが分からない

たとえば、

y=x2+4x+1

を、

y=(x+2)2-3

へ変形するところで止まる。

→ この記事の「平方完成①」から確認します。

B|x²の係数が1ではないと分からない

たとえば、

y=2x2+4x+1

で、何から始めればよいか分からない。

→ 「平方完成②」を確認します。

C|平方完成はできるけれど、頂点が読めない

y=(x-3)2+2

を見て、

「頂点は(-3,2)? (3,2)?」

と迷う。

→ 「頂点の符号に注意」を確認します。

D|最大・最小になると止まる

頂点だけ調べればよいのか、端点まで代入するのか分からない。

→ 「最大・最小」を確認します。

全部を最初から完璧にする必要はありません。

止まっている場所まで戻ればよいと考えてください。

平方完成・係数・頂点・最大最小の4タイプで確認する二次関数つまずき診断


先に結論|二次関数は「読める形」に翻訳する

二次関数では、よく次の形が出てきます。

y=ax2+bx+c

このままでも二次関数ですが、グラフについて知りたい情報は少し読み取りにくい形です。

そこで平方完成して、

y=a(x-p)2+q

という形に直します。

すると、

  • 頂点:(p,q)
  • 軸:x=p
  • a>0:上に開く
  • a<0:下に開く

という情報が見えるようになります。

つまり平方完成は、計算を複雑にするための作業ではありません。

見えにくかった情報を、読める形へ翻訳する作業です。

y=ax²+bx+cを平方完成してy=a(x-p)²+qに変え、頂点や軸を読む流れ


二次方程式と二次関数|同じ平方完成でも目的が違う

ここは高校数学③との大切なつながりです。

二次方程式では、

x2-4x-1=0

を平方完成して、

(x-2)2=5

とすれば、

x=2±√5

のようにxを求めることができます。

一方、二次関数では、

y=x2-4x-1

を平方完成すると、

y=(x-2)2-5

となります。

ここではxを求めることが目的ではありません。

この形から、

  • 頂点:(2,-5)
  • 軸:x=2
  • 上に開く

という情報を読みます。

つまり同じ平方完成でも、

二次方程式 → xを求めるため

二次関数 → グラフの情報を読むため

に使われます。

二次方程式ではxを求め、二次関数では頂点や軸を読む平方完成の目的の違い


二次関数で最初に見る4つ

二次関数の問題を見たら、まず次の4つを意識します。

① 頂点

放物線の折り返し地点です。

y=a(x-p)2+q

なら、

頂点は(p,q)

です。

② 軸

放物線を左右対称に分ける直線です。

軸はx=p

です。

③ aの符号

a>0なら上に開きます。

a<0なら下に開きます。

aの絶対値によるグラフの広がり方については、高校数学⑤で詳しく扱います。

④ xの範囲(定義域)

xが動いてよい範囲です。

たとえば、

0≦x≦3

なら、xは0から3までの範囲を動きます。

特に最大値・最小値では、この範囲を見落とさないことが重要です。

二次関数で最初に確認する頂点・軸・aの符号・xの範囲の4項目


平方完成①|x²の係数が1なら「真ん中の半分」を見る

例として、

y=x2+4x+1

を考えます。

まず、

x2+4x

に注目します。

4の半分は2です。

そして、

22=4

なので、

x2+4x+4

を作れば、

(x+2)2

になります。

ただし、勝手に4を足したままにはできません。

そこで、

y=x2+4x+1
=(x2+4x+4)-4+1
=(x+2)2-3

となります。

これで、

y=(x+2)2-3

という読める形になりました。

ここで、

x+2=x-(-2)

なので、

  • 頂点:(-2,-3)
  • 軸:x=-2
  • a=1なので上に開く

と読めます。

平方完成の最小ルール


真ん中の係数を半分

その数を2乗する

中に足したら外で戻す

y=x²+4x+1をy=(x+2)²-3へ平方完成する基本手順

なぜ足した分を戻すの?

ここを丸暗記すると、途中で符号を間違えやすくなります。

たとえば、

x2+4x

に4を足して、

x2+4x+4

にすると、元の式より4大きくなっています。

だから、+4したあとに-4して元の値へ戻します。

つまり、

形だけ変えて、式そのものの値は変えない

ための操作です。

平方完成は「適当に数を足す計算」ではありません。

同じ式のまま、見やすい形へ並べ替えている

と考えてみましょう。


平方完成②|x²の係数が1ではないなら、まずくくる

ここが平方完成で止まりやすいところです。

例として、

y=2x2+4x+1

を考えます。

いきなり平方の形を作ろうとせず、まずx2とxの項から2をくくります。

y=2(x2+2x)+1

ここから、かっこの中だけを平方完成します。

2の半分は1です。

そして、

12=1

なので、

y=2(x2+2x+1)-2+1

となります。

なぜ外で「-1」ではなく「-2」なのでしょうか。

かっこの外に2があるためです。

かっこの中へ1を足すと、式全体では、

2×1=2

増えています。

だから、外で2を引いて元へ戻します。

続けると、

y=2(x+1)2-1

です。

したがって、

  • 頂点:(-1,-1)
  • 軸:x=-1
  • a=2なので上に開く

と読めます。

x²の係数が1ではないときの順番

  1. x2とxの項から、x2の係数をくくる
  2. かっこの中を平方完成する
  3. 外側の係数まで含めて、足した分を戻す
  4. y=a(x-p)2+q の形から読む

y=2x²+4x+1を2(x+1)²-1へ変える平方完成の手順

平方完成できたら「展開して戻るか」で確認できる

平方完成の途中で、

「これ、本当に合っているのかな?」

と不安になったら、逆向きに確認できます。

たとえば、

2(x+1)2-1
=2(x2+2x+1)-1
=2x2+4x+2-1
=2x2+4x+1

元の式へ戻りました。

これなら平方完成は正しいと確認できます。

高校数学①の「展開」が、ここで検算として使えるわけです。

数学では、前に習った内容が、あとで確認方法として戻ってくることがあります。


頂点の符号に注意|「x-p」の形で読む

非常に多いミスがこれです。

y=(x-3)2+2

の頂点を、

(-3,2)

としてしまうことがあります。

しかし、

y=a(x-p)2+q

と比べると、p=3です。

したがって、

頂点は(3,2)

です。

一方、

y=(x+3)2+2

なら、

x+3=x-(-3)

なので、

頂点は(-3,2)

です。

符号で迷ったとき

無理に暗記せず、

「x-p」の形に直して読む

だけで構いません。

x+3

x-(-3)

p=-3

y=(x-3)²+2とy=(x+3)²+2で頂点の符号を比較する図


定義域と値域|最大・最小の前にここを見る

ここから最大値・最小値へ進みます。

その前に、定義域値域を分けておきましょう。

定義域

xがとることのできる範囲です。

たとえば、

0≦x≦3

なら、xは0以上3以下の範囲を動きます。

値域

その定義域の中で、yがとることのできる範囲です。

二次関数の最大値・最小値では、

定義域の中で、yがどこまで大きく・小さくなるか

を調べています。

そのため、頂点がどこにあるかだけでなく、

その頂点のx座標が定義域に入っているか

を見る必要があります。


最大・最小①|xがすべての実数を動く場合

まず、

y=a(x-p)2+q

で、xがすべての実数を動く場合を考えます。

a>0なら上に開く

上に開く放物線では、頂点が一番低い場所です。

したがって、

最小値はq(x=pのとき)

です。

一方、上方向にはどこまでも大きくなるため、

最大値はありません。

たとえば、

y=2(x+1)2-3

なら、

  • 頂点:(-1,-3)
  • 最小値:-3(x=-1のとき)
  • 最大値:なし

a<0なら下に開く

下に開く放物線では、頂点が一番高い場所です。

したがって、

最大値はq(x=pのとき)

です。

一方、下方向にはどこまでも小さくなるため、

最小値はありません。

ここで、

「二次関数なら必ず最大値と最小値の両方がある」とは限らない

ことを覚えておきましょう。


最大・最小②|xの範囲が指定されている場合

高校数学Ⅰでは、

0≦x≦3

のように、xの範囲が指定された問題もよく扱います。

この場合は、

最大・最小の候補を拾って比べる

と考えると整理しやすくなります。

両端を含む範囲なら、候補になるのは、

  • 左の端点
  • 右の端点
  • 頂点が定義域の中にあるなら、その頂点

です。

つまり、

端点+範囲内の頂点

を調べます。

ただし、これは、

0≦x≦3

のように両端を含む範囲を考えるときの基本手順です。

0<x<3

のように端点を含まない条件では、x=0やx=3そのものを使うことはできません。

その場合、条件によっては最大値や最小値が存在しないこともあります。

定義域と頂点の位置から二次関数の最大値・最小値の候補を選ぶフローチャート


例題1|上に開く・頂点が範囲内

次の関数について、


y=(x-1)2-2
-1≦x≦2

での最大値と最小値を求めます。

① 頂点を見る

頂点は、

(1,-2)

です。

頂点のx座標1は、

-1≦x≦2

の中にあります。

したがって、頂点も候補です。

② 端点を調べる

x=-1のとき、

y=(-1-1)2-2
=4-2
=2

x=2のとき、

y=(2-1)2-2
=1-2
=-1

頂点では、x=1のとき、

y=-2

です。

③ 比べる

  • x=-1 → y=2
  • x=1 → y=-2
  • x=2 → y=-1

したがって、

最大値は2(x=-1のとき)

最小値は-2(x=1のとき)

です。


例題2|上に開く・頂点が範囲外

次は、


y=(x-3)2+1
0≦x≦2

を考えます。

頂点は、

(3,1)

です。

しかし、x=3は、

0≦x≦2

の外です。

つまり今回、

頂点は最大・最小の候補に入りません。

そこで端点を調べます。

x=0のとき、

y=(0-3)2+1
=9+1
=10

x=2のとき、

y=(2-3)2+1
=1+1
=2

したがって、

最大値は10(x=0のとき)

最小値は2(x=2のとき)

です。

ここで、

「頂点が(3,1)だから最小値は1」

としてはいけません。

x=3は定義域に含まれていないからです。

頂点が存在することと、その頂点を今回使えることは別

です。


例題3|下に開く・頂点が範囲内

今度は下に開く二次関数です。


y=-(x+1)2+4
-2≦x≦2

について考えます。

頂点は、

(-1,4)

です。

x=-1は定義域に入っています。

端点も調べます。

x=-2のとき、

y=-(-2+1)2+4
=-1+4
=3

x=2のとき、

y=-(2+1)2+4
=-9+4
=-5

頂点では、x=-1のとき、

y=4

です。

候補を並べると、

  • x=-2 → y=3
  • x=-1 → y=4
  • x=2 → y=-5

したがって、

最大値は4(x=-1のとき)

最小値は-5(x=2のとき)

です。

「頂点はいつも最小になる」わけではありません。

上に開くか、下に開くか

によって頂点の役割が変わります。


最大・最小で迷ったら|ラフなグラフを描く

正確なグラフを完成させなくても構いません。

最大値・最小値だけなら、

  1. 頂点を書く
  2. 軸を書く
  3. 上に開くか下に開くかを見る
  4. xの範囲の左右端を確認する

この4つだけのラフな図でも、かなり判断しやすくなります。

グラフは「きれいに描く絵」ではありません。

式から読み取った情報が矛盾していないか確認する図

として使えます。

実際にグラフをどう描くか、a・p・qが何を表すのかは、高校数学⑤で詳しく見ていきます。


悪もこあい先生の罠|二次関数でやりがちな3つの近道

悪もこあい先生:

「速く解きたいなら、細かい条件なんて飛ばしちゃおうか。」

頂点の符号・定義域・端点を見落とす二次関数の3つの誤りを示す悪もこあい先生

罠1|「x+3なら、頂点のx座標は3でしょ?」

y=(x+3)2+1

は、

y=(x-(-3))2+1

です。

したがって、

頂点は(-3,1)

です。

符号だけを見て決めず、x-pの形に直すのが安全です。

罠2|「上に開いているなら、頂点が最小で決定!」

これは、xの範囲が指定されていると危険です。

たとえば頂点のx座標が5でも、

0≦x≦3

ならx=5は使えません。

まず、

頂点が定義域に入っているか

を確認します。

罠3|「最大・最小は頂点だけ計算すればいい」

範囲が指定されている問題では、端点が最大値や最小値になることがあります。

両端を含む範囲なら、

端点+範囲内の頂点

を候補として見る習慣をつけておきましょう。

悪もこあい先生の近道は速そうに見えますが、

条件を見る作業を飛ばした近道は、間違いにつながります。


二次関数でよくある6つのミス

ミス1|平方完成で足した数を戻さない

中へ足したら、式全体の値が変わらないように戻します。

x2の係数が1ではない場合は、外側の係数まで含めて考えます。

ミス2|x²の係数が1ではないのに、そのまま平方完成を始める

まず、x2とxの項からx2の係数をくくります。

ミス3|頂点のpの符号を逆にする

x-pの形に直して読みます。

ミス4|軸を「p」とだけ書く

軸は数ではなく直線なので、

x=p

と書きます。

ミス5|頂点が定義域に入っているか確認しない

最大・最小を考えるときには非常に重要です。

ミス6|最大値・最小値だけ書いて、いつの値か確認しない

問題によっては、

「x=○のとき、最大値△」

まで答える必要があります。

最後に、問題文が何を求めているのか確認しましょう。


ミニ診断|どこまで自分で読める?

ここまで読んだら、短い問題で確認してみましょう。

問題1

y=x2-6x+5

を平方完成し、頂点と軸を求めてください。

解答

y=x2-6x+5
=(x-3)2-9+5
=(x-3)2-4

したがって、

  • 頂点:(3,-4)
  • 軸:x=3

問題2

y=-2x2+8x-1

を平方完成し、頂点と開く向きを求めてください。

解答

y=-2x2+8x-1
=-2(x2-4x)-1
=-2{(x-2)2-4}-1
=-2(x-2)2+8-1
=-2(x-2)2+7

したがって、

  • 頂点:(2,7)
  • 軸:x=2
  • a=-2なので下に開く

問題3

y=(x+2)2-3

について、xがすべての実数を動くときの最大値・最小値を考えてください。

解答

上に開く放物線なので、

最小値は-3(x=-2のとき)

です。

上方向にはどこまでも続くため、

最大値はありません。

問題4


y=(x-1)2
0≦x≦4

での最大値・最小値を求めてください。

解答

頂点は(1,0)で、定義域の中です。

候補は、

  • x=0 → y=1
  • x=1 → y=0
  • x=4 → y=9

したがって、

最大値は9(x=4のとき)

最小値は0(x=1のとき)

です。

問題5


y=-(x-2)2+5
0≦x≦5

での最大値・最小値を求めてください。

解答

頂点は(2,5)で、定義域の中です。

候補は、

  • x=0 → y=1
  • x=2 → y=5
  • x=5 → y=-4

したがって、

最大値は5(x=2のとき)

最小値は-4(x=5のとき)

です。


AIを使って練習するときは「答え」より途中を見てもらう

平方完成は、一人で途中式を確認するのが難しいことがあります。

そんなときはAIを、

答えを代わりに出す道具

ではなく、

途中式を確認する練習相手

として使う方法があります。

たとえば、次のように質問できます。

高校数学Ⅰの二次関数を練習しています。

次の式を平方完成したいです。

y=2x2+8x+3

答えを最初から全部出さず、私が1行ずつ変形するので、その行が正しいか確認してください。

間違っていた場合も、すぐ正解を出さず、「どこを見ると気づけるか」をヒントにしてください。

最後に、平方完成した式から頂点・軸・開く向きを私自身に答えさせてください。

AIの計算や説明にも誤りが混ざる可能性があります。

最後は、

  • 展開して元の式へ戻るか
  • 求めた値を自分で代入して確認する
  • 学校の教科書・授業ノートとも照らす

という数学側の確認を残しておきましょう。


分からなくなったときの戻り道

二次関数は、一度分からなくなると、全部が分からなくなったように感じやすい単元です。

でも、戻る場所を分ければ整理できます。

平方完成で止まった

→ 「真ん中の係数を半分」のところへ戻ります。

x2の係数が1ではないなら、その前に係数をくくります。

頂点・軸で止まった

y=a(x-p)2+q

と並べます。

頂点は(p,q)、軸はx=pです。

最大・最小で止まった

→ いきなり計算せず、


xの範囲を見る

頂点が範囲内か見る

端点と範囲内の頂点を候補にする

という順番へ戻ります。

「最初から全部やり直す」のではなく、

止まった一段だけ戻る

のがポイントです。


保存用|二次関数を見る6項目チェック

二次関数の問題を解き終えたら、次の6項目だけ確認してみましょう。

□ ① 読める形にできた?

必要なら、

y=a(x-p)2+q

へ平方完成した。

□ ② 頂点の符号は正しい?

頂点は、

(p,q)

です。

特に、

x+3=x-(-3)

に注意します。

□ ③ 軸を書けた?

軸は、

x=p

です。

□ ④ 上・下を確認した?

  • a>0 → 上に開く
  • a<0 → 下に開く

□ ⑤ xの範囲を確認した?

最大・最小では、頂点が範囲内にあるかを確認します。

両端を含む範囲なら、端点も確認します。

□ ⑥ 最大・最小の候補を全部比べた?

両端を含む範囲なら、

端点+範囲内の頂点

を候補にして確認します。

最後に、問題文に合わせて、

「x=いくつのとき、値はいくつか」

まで確認します。

平方完成・頂点・軸・開く向き・定義域・最大最小を確認する二次関数6項目チェック


ミニ辞典|二次関数で出てくる言葉

二次関数

一般に、

y=ax2+bx+c(a≠0)

の形で表される関数です。

放物線

二次関数のグラフの形です。

頂点

放物線の折り返し地点です。

y=a(x-p)2+q

なら、頂点は(p,q)です。

放物線を左右対称に分ける直線です。

x=p

です。

定義域

xがとることのできる範囲です。

値域

定義域の中でyがとることのできる範囲です。

最大値

与えられた条件の中で、yが最も大きくなる値です。

最小値

与えられた条件の中で、yが最も小さくなる値です。

平方完成

二次式を、

a(x-p)2+q

のような平方を含む形へ変形することです。

二次関数では、頂点や軸などを読みやすくするために使います。


まとめ|二次関数は「計算して終わり」ではない

二次関数で大切なのは、平方完成そのものだけではありません。

流れをもう一度まとめます。


① y=ax2+bx+cを見る

② 必要なら平方完成する

③ y=a(x-p)2+q に翻訳する

④ 頂点(p,q)・軸x=p・aの符号を読む

⑤ 最大・最小ならxの範囲を見る

⑥ 端点と範囲内の頂点を候補にして比べる

平方完成は、面倒な計算方法ではありません。

式の中に隠れているグラフの情報を見えるようにする方法

です。

二次方程式では平方完成してxを求めました。

二次関数では平方完成して、頂点や軸を読みます。

同じ計算が、少しずつ違う役割を持ちながらつながっています。


今日できる最小行動

この記事を全部覚えようとしなくても構いません。

最後に一問だけ、

y=x2-4x+1

を平方完成してみてください。

できたら、

  • 頂点
  • 上に開くか下に開くか

の3つを答えて終了です。

答えは、

y=(x-2)2-3

なので、

  • 頂点:(2,-3)
  • 軸:x=2
  • 上に開く

です。

ここまで読めれば、次はグラフへ進めます。


次に読むなら|二次関数のグラフへ

今回の記事では、

平方完成して、式から頂点・軸・最大最小を読む

ところまで進みました。

次の高校数学⑤では、

y=a(x-p)2+q

に出てきた、

a・p・qがグラフをどう動かすのか

を詳しく見ていきます。

  • なぜpが左右の移動になるのか
  • なぜqが上下の移動になるのか
  • aで何が変わるのか
  • 実際にグラフをどう描けばよいのか

が分からない人は、高校数学⑤へ進んでみてください。

反対に、平方完成そのものがまだ不安なら、この記事の平方完成まで戻るか、高校数学③まで戻って確認しても構いません。

数学は一本道ではありません。

分からなくなった場所まで戻って、またつなぎ直せばよい

のです。

もこあい先生より

「今日の“なんで?”を大切にしよう。正解より、考えた道のりが宝もの。」


訂正・追記履歴

2026年8月8日|全面リライト

  • 高校数学③「二次方程式」からのつながりを追加
  • 平方完成を「読める形への翻訳」として再整理
  • x2の係数が1の場合・1ではない場合の平方完成手順を再構成
  • 平方完成後に展開して確認する方法を追加
  • 頂点・軸・定義域・値域の説明を整理
  • xがすべての実数を動く場合の最大値・最小値を追加
  • 頂点が定義域内・範囲外の場合を分けて例示
  • 下に開く二次関数の最大値・最小値の例題を追加
  • 両端を含む範囲で「端点+範囲内の頂点」を確認する考え方を整理
  • 端点を含まない範囲では最大値・最小値が存在しない場合があることを追記
  • 悪もこあい先生による間違いやすい考え方を追加
  • 練習問題・戻り道・保存用チェックを追加
  • 高校数学⑤「二次関数のグラフ」への接続を整理

今後も、数学的な誤りや分かりにくい説明が見つかった場合は、必要に応じて修正・追記します。


参考文献・確認資料

この記事は、高校数学Ⅰの「二次関数」を初めて学ぶ人向けに、平方完成・頂点・軸・最大値・最小値の基本的な考え方を整理したものです。

説明には、理解しやすくするための独自の表現や整理を含みます。

学校で学習する際は、使用している教科書・授業ノート・学校配布プリントもあわせて確認してください。

  • 文部科学省『高等学校学習指導要領(平成30年告示)』
  • 文部科学省『高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 数学編 理数編』
  • 文部科学省「平成29・30・31年改訂学習指導要領(本文、解説)」
  • 使用中の高等学校数学Ⅰ教科書・授業ノート・学校配布プリント